間もなくやってくる、辛い花粉シーズン。
花粉症治療で有名な医師を取材した際に、「ひどい人は、花粉で真っ赤になった山の映像や写真を見るだけでクシャミが出る」という話を聞いたが、ふと不思議に思うのは、身近なところで実際にスギの木をあまり目にしないこと。
そんなに近くにない気がするのに、いったいどこからきた花粉に苦しめられているの? 花粉ってどのくらいの距離を飛ぶものなの? 環境省の環境安全課に聞いてみると……。
「都心だと、スギの木は実際にそう見ないかもしれませんが、花粉濃度はかなり多いですよ。花粉はかなり飛ぶもので、具体的にどのくらいの距離かは、風の吹き方にもよりますし、一概に言えませんが、近隣の山などから一気にくるものと、いったん落ちて……などの両方があります」
実はこれ、時間帯によっても違うのだとか。
特に花粉が多いのは、11~14時と、17時以降という時間帯だそうだが……。
「昼は、周りの杉林から、気温が徐々に高くなって飛んできたものが、東京に到着する時間帯なんです。そのため、昼に多いのは、杉林などから一気に来た花粉です。一方、夕方に多いのは、一度落ちた花粉が再び飛んだり、上空に舞い上がっていた花粉が落ちてきたというパターンなんですよ」
ちなみに、近年、ヒノキの花粉量がかなり増えているそうだが、スギとヒノキで、花粉の性質にも大きな差があるという。
「ヒノキは雨に弱く、濡れるとあまり飛ばない性質があります。そのため、たとえば、昨年は花芽が多かったわりに、春先に雨が多かったため、ヒノキの花粉は少なかったんですよ。でも、スギのほうは残念ながら雨に強く、木についている段階で雨の飛散があっても、あまり影響を受けないようです……」
もちろん雨が降っている日は花粉の飛散量は減るが、あくまで「雨天時休業」になるだけで、花粉が落ちてしまうわけではないのが、スギ花粉の厄介なところだ。
雨ニモ負ケズ、風ニモ、夏ノ暑サニモ負ケズ、落チテモ再ビ舞イ上ガル。恐ろしいスギ花粉、なんだか絶望的です……。
(田幸和歌子)
花粉症治療で有名な医師を取材した際に、「ひどい人は、花粉で真っ赤になった山の映像や写真を見るだけでクシャミが出る」という話を聞いたが、ふと不思議に思うのは、身近なところで実際にスギの木をあまり目にしないこと。
そんなに近くにない気がするのに、いったいどこからきた花粉に苦しめられているの? 花粉ってどのくらいの距離を飛ぶものなの? 環境省の環境安全課に聞いてみると……。
「都心だと、スギの木は実際にそう見ないかもしれませんが、花粉濃度はかなり多いですよ。花粉はかなり飛ぶもので、具体的にどのくらいの距離かは、風の吹き方にもよりますし、一概に言えませんが、近隣の山などから一気にくるものと、いったん落ちて……などの両方があります」
実はこれ、時間帯によっても違うのだとか。
特に花粉が多いのは、11~14時と、17時以降という時間帯だそうだが……。
「昼は、周りの杉林から、気温が徐々に高くなって飛んできたものが、東京に到着する時間帯なんです。そのため、昼に多いのは、杉林などから一気に来た花粉です。一方、夕方に多いのは、一度落ちた花粉が再び飛んだり、上空に舞い上がっていた花粉が落ちてきたというパターンなんですよ」
ちなみに、近年、ヒノキの花粉量がかなり増えているそうだが、スギとヒノキで、花粉の性質にも大きな差があるという。
「ヒノキは雨に弱く、濡れるとあまり飛ばない性質があります。そのため、たとえば、昨年は花芽が多かったわりに、春先に雨が多かったため、ヒノキの花粉は少なかったんですよ。でも、スギのほうは残念ながら雨に強く、木についている段階で雨の飛散があっても、あまり影響を受けないようです……」
もちろん雨が降っている日は花粉の飛散量は減るが、あくまで「雨天時休業」になるだけで、花粉が落ちてしまうわけではないのが、スギ花粉の厄介なところだ。
雨ニモ負ケズ、風ニモ、夏ノ暑サニモ負ケズ、落チテモ再ビ舞イ上ガル。恐ろしいスギ花粉、なんだか絶望的です……。
(田幸和歌子)
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