最近、体力の衰えが尋常でない。
思うに、ここ数年ほとんど運動らしい運動をしていない。
移動手段は、車か電車。
生活の大半がパソコンの前に座って仕事。そして食って寝て1日が終了。
「動けよ!」と、自分で自分を叱ってやりたいのだが、そんな自分のモチベーションを上げてくれそうな面白グッズを発見した。

それがこの、歩いた距離をタクシーのように料金表示する歩数計『タクシーウォーカー』。
思えば、“歩行”というという行為さえ、最近はあまりしていないかもしれない。
そんな自分には興味深すぎる商品なので、早速販売元である株式会社ハピネットにお話をお伺いしてみた。
「元々、飲んだ後や、終電後にタクシーを使っていたのですが、乗る前はどうしても“節約したい”という思いがあり、乗ったら乗ったで、“メーターが上がる前に降りたい”と、メーターを見てドキドキしていたんですね。そんな時、“歩いてドキドキしてみたい”という思いが出てきまして、『タクシーウォーカー』開発に至り、昨年の10月31日に発売いたしました」
とのこと。
実際のタクシーは「上がらないでくれ!」とドキドキするのだが、『タクシーウォーカー』の場合はメーターが上がる期待にドキドキするのだ。

機能についてだが、初期設定でまず初乗り料金を決定。実際のタクシーの初乗り代は、都内だと710円。
だが、地域によって値段設定はバラバラだし、これから値上がりする可能性もあるので、500~1500円の間で10円単位で自由に設定することができる。
その後、ユーザーの歩幅・体重・時計を設定。
たとえば「歩幅50cm・基本料金710円」にすると、歩行2kmを超えると90円、その後は280mごとに90円の料金が上乗せされる。

また、この歩数計には“割増”という機能もついている。
ひとつは「高速割増」。時速5km以上の速歩きになったら「高速」という表示が出てきて280mごとに110円と、通常の2割増の上乗せ料金に!
もうひとつは「長距離割増」。一定のリズムで20分休むことなく歩き続けると「長距離」という表示が出て、3割増の120円の上乗せになる。
また、ここがシビアなところなのだが、3秒休むと「長距離割増」は解除されてしまうのだ。担当の方からは、「非常にドSなのですが(笑)。この機能で有酸素運動にもつながっていってもらえたら」というお答えが。意識された意地悪なのだ。
この上乗せ料金の額についても
「普通は“割引”ですが、ガンガン歩いてもらいたい! という思いから、あえてビミョーな上がり方を設定しました」
とのこと。

割増は、自分の頑張りへのご褒美ととらえていいのかもしれない。

また、作り手側にはユーザーからの反響が多数届いているらしく
「普通は歩数は距離として表示されるけど、お金として表されるので実感としてリアルに生々しく実感できます。“この単価の分だけ、頑張ったんだ”なんて」
という声が。そりゃ、お金にして表現してもらったら誰もが骨身に染みるだろう!

また、『タクシーウォーカー』を購入された方からの反響について、最も印象に残った声を担当の方が回想してくれた。
「一番嬉しかったのは、“タクシーウォーカーで出た料金を目安にして、実際に貯金をしてます”という手紙が来たことです。『タクシーウォーカー』は1週間の歩いた距離を一日ごとに記録できるのですが、例えば1週間で2万3800円分の歩行が記録されたら、0を2個省いた238円を貯金するといった形で、貯金にも役立てていただいているようなんです」
自分の頑張った分を貯金するなんて、全く持って製作者の思いも寄らぬ使い方だったらしい。でもこんな使い方なら、歩くモチベーションだって上がるかもしれないねぇ……。

この商品、人気はかなりのモノで、昨年10月31日の発売日より昨年末までの約2カ月間でおよそ3万個を売り上げているという。
現在、『タクシーウォーカー』は全国の百貨店、家電量販店、おもちゃ屋などで、2079円(税込み)で購入することができる。

「俺は今日は○○円分、歩いたんだ」なんて、目標として至極わかりやすい。
これを使えば、自分だって頑張れそうな気がする。お金を目標にするのは得意なのだ。
そして、いつの間にか健康になっていれば、なお良し。
私みたいに“円”という文字に敏感で、最近運動不足な方は是非!
(寺西ジャジューカ)
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