最近のコンビニは特に、バリアフリーを考えて、通路が広くとられてることが多い。
これは前からの傾向ではあったけど、最近は特に顕著。
でもコンビニは、店舗の面積がちっちゃいから、スペースが限られてる。通路を広くすることは、商品を置く場所が狭くなるっていうデメリットもはらむ。つまり工夫をしないと、商品の数を減らす必要が出てきちゃう。
でもコンビニは、通路を広くしたにもかかわらず、商品の種類を増やすことに成功しているという。
それは一体なぜか。秘密は陳列棚にあるという。株式会社ローソンに話を伺った。
「通路の幅を広くとるために、棚の奥行きを短くしています。例えば昔なら1品で10個置いていた商品であれば、今は6〜7個に減っていますね。小口配送によって、少しずつ補充できるため、棚に大量の品を置く必要がないんです」
その後、陳列棚はさらなる進化を遂げる。陳列棚などを扱う什器メーカーに話を伺った。
「10年ほど前から、棚板の1枚1枚が薄くなっています。これまで厚さ3センチほどだったものが、現在では1.5センチに抑えてあるんですね。棚板が薄くなれば、その分だけ置くスペースが広がりますから、例えば棚板を5枚使っていれば、7.5センチのスペースが生まれます。ここにもう一段、棚をつけられるので、より多く商品が置けるんです」
薄型化の波は、おにぎりや弁当、サンドイッチなどが置かれてるケースにも押し寄せた。
「確か2007年頃だったと思いますが、奥行きが短い、つまり薄いサイズのショーケースを店舗へ置くようになりました。コンビニによってサイズはまちまちですが、約70センチあった奥行きが、10センチ短くなって約60センチになったんです」
こうした努力の甲斐あって、通路を広くしつつ、商品の種類を以前よりも増やせてるってわけだ。
ちなみに陳列棚の改良で、通路の幅が広がっただけじゃなく、商品の量が少なくなりがちな深夜でも、スカスカ感を軽減させられた。また扉がついてない冷蔵ショーケースの場合は、省エネにもつながっている。
さらに、広くなった通路は、意外な効果を生んでいるという。
「コンビニでは、床にワックスをかけて光沢を出し、照明の光を跳ね返すことで店内をより明るくしています。ただ、以前は照明から遠い下の段の棚が、どうしても暗く見えていました。それが、棚の奥行きを短くし、床面積を広くしたことで、跳ね返る光の量が増え、若干ですが一番下の棚の商品が明るく見えるようになったんです」(株式会社ローソン)
お客さんの利便性や心理などを考えると、どうしても似てくるコンビニの店舗作り。
そのひとつに、僕らは普段気付かない部分ながら、実は大きな違いを生み出している、陳列棚の進化があったんです。
(イチカワ)
これは前からの傾向ではあったけど、最近は特に顕著。
車いすでも利用しやすいよう設計されてる店舗は、ますます増えている。
でもコンビニは、店舗の面積がちっちゃいから、スペースが限られてる。通路を広くすることは、商品を置く場所が狭くなるっていうデメリットもはらむ。つまり工夫をしないと、商品の数を減らす必要が出てきちゃう。
でもコンビニは、通路を広くしたにもかかわらず、商品の種類を増やすことに成功しているという。
それは一体なぜか。秘密は陳列棚にあるという。株式会社ローソンに話を伺った。
「通路の幅を広くとるために、棚の奥行きを短くしています。例えば昔なら1品で10個置いていた商品であれば、今は6〜7個に減っていますね。小口配送によって、少しずつ補充できるため、棚に大量の品を置く必要がないんです」
その後、陳列棚はさらなる進化を遂げる。陳列棚などを扱う什器メーカーに話を伺った。
「10年ほど前から、棚板の1枚1枚が薄くなっています。これまで厚さ3センチほどだったものが、現在では1.5センチに抑えてあるんですね。棚板が薄くなれば、その分だけ置くスペースが広がりますから、例えば棚板を5枚使っていれば、7.5センチのスペースが生まれます。ここにもう一段、棚をつけられるので、より多く商品が置けるんです」
薄型化の波は、おにぎりや弁当、サンドイッチなどが置かれてるケースにも押し寄せた。
「確か2007年頃だったと思いますが、奥行きが短い、つまり薄いサイズのショーケースを店舗へ置くようになりました。コンビニによってサイズはまちまちですが、約70センチあった奥行きが、10センチ短くなって約60センチになったんです」
こうした努力の甲斐あって、通路を広くしつつ、商品の種類を以前よりも増やせてるってわけだ。
ちなみに陳列棚の改良で、通路の幅が広がっただけじゃなく、商品の量が少なくなりがちな深夜でも、スカスカ感を軽減させられた。また扉がついてない冷蔵ショーケースの場合は、省エネにもつながっている。
さらに、広くなった通路は、意外な効果を生んでいるという。
「コンビニでは、床にワックスをかけて光沢を出し、照明の光を跳ね返すことで店内をより明るくしています。ただ、以前は照明から遠い下の段の棚が、どうしても暗く見えていました。それが、棚の奥行きを短くし、床面積を広くしたことで、跳ね返る光の量が増え、若干ですが一番下の棚の商品が明るく見えるようになったんです」(株式会社ローソン)
お客さんの利便性や心理などを考えると、どうしても似てくるコンビニの店舗作り。
だからこそ各コンビニチェーンは、お客さんを惹きつけるための、細かな研究を重ねている。
そのひとつに、僕らは普段気付かない部分ながら、実は大きな違いを生み出している、陳列棚の進化があったんです。
(イチカワ)
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