日本が世界に誇る文化として「インスタントラーメン」があると思う。とにかく美味い! よくわからないラーメン屋で食べるよりも、コンビニで買ったインスタントラーメンの方が美味しく感じるのは、私が味オンチだからだろうか?

そして、日本中のインスタントラーメンが選び放題の“インスタントラーメン専門店”が原宿にオープンしたという。
その名も「GOLD 7 TOKYO」
これは、インスタントラーメン党としてはチェックしないわけにはいかない。早速、食しに行ってきました。

お店に入ると、愛すべきラーメンの匂いが漂ってくる。そして、眼前には数え切れないくらいのインスタントラーメンたちが陳列されている。夢のような世界だよ!

このお店、“インスタントラーメン専門店”という面を持ちながら、レンタルボックスも併設。
金の茶室をモチーフにした店内には、壁一面に箱画廊を展開。アーティストの作品が多数、展示・販売されている。

このような、一風変わった形態のお店をオープンしたきっかけを、同店のプロデューサーである増田さんにお伺いした。
「同じような“インスタントラーメン専門店”として、秋葉原に『さくら』という店があるのですが、私共もインスタントラーメンに興味を持ったんです。また、原宿でレンタルボックスをやってみたい、という想いも元々ありました。どちらも、1つだけだと難しい部分があり、『それなら2つとも、やってしまおう!』と、この形式でのオープンに至りました」

海外における日本のインスタントラーメン人気は非常に高いらしい。
海外製のインスタントラーメンよりも高値なのだが、「安全」というイメージが海外の購買層の信頼を得ているとのこと。そこから「観光客向けの商売なのか?」と、秋葉原と同様に東京のメッカとも言える原宿に出店。秋葉原の「さくら」と、この「GOLD 7 TOKYO」は業務提携している。

なんて質問をしているうちに、ラーメンのいい匂いのおかげでお腹が空いてきた。そこで、自分好みと思われるインスタントラーメンを物色することに。同店では400種のインスタントラーメンを用意しており、必ず220~230種類のインスタントラーメンが常備されている。

その中でも、私が選んだのはコチラ! 以前Bitでも紹介した北海道限定『熊出没注意』シリーズのしお味(200円)。このインスタントラーメン自体の値段に、調理代(280円)をプラスすると、チャーシュー・もやし・ネギ・メンマをトッピングした美味しいラーメンを食べさせてくれる。

待つこと数分。すると、待ちわびていたラーメンの登場。これが問答無用で美味しそう。「北海道+ラーメン+しお味」という組み合わせだけで、胸が熱くなってくる。
口に入れると、たしかに普段食べているラーメンとは一味違った美味しさ。言うなれば、大自然の味。

そして、このお店の醍醐味の一つとしてあるのが、17時以降のメニューとして用意されている「麻婆豆腐」(450円)と「茶碗蒸し」(200円)。ラーメンのスープだけを残し、そこから新たに「麻婆豆腐」か「茶碗蒸し」をオーダーすると、スープをダシにして上記のメニューをつくってくれるのだ。
ラーメンのスープを残しておじやにしたことはあったが、こんな食べ方は考えつかなかった。迷いに迷った末、私は「茶碗蒸し」をオーダーしてみた。


そうして出てきたのは、見た目も非常にクリーミィな一品。実際に食べてみると、卵が効いてて美味しい! ダシも、美味しくないわけがないので、味の方は言わずもがな。ウマイっす。

ラーメンのスープを用いたこの「茶碗蒸し」は、増田さんの日々の食べ歩き、飲み歩きによる“研究”によって開発された。

ちなみに、このお店の客層は幅広い。昼間は原宿周辺で働いている若者たち。
夜になると、年輩の方々の来店が増える。
オープン当初の予定では若者の来店を予想していたので、価格設定も若者向けに抑えていた。しかし不景気の影響なのか予想外の幅広い層の来店に、お店の方も嬉しい悲鳴だ。
「GOLD 7 TOKYO」ではアルコール類も用意されており、会社帰りに立ち寄るお店としても申し分無し!

よく「ケーキは別腹」なんて女子の意見を耳にするが、我々アラサー男子の実感としては「ラーメンは別腹」。いくらでも腹に入れることができる。
そんな全国のラーメンの傑作群がこの店では体験できるのだから、ラーメンの日本一周を果たしてしまいたくなる。
(寺西ジャジューカ)