巷には、“マヨラー”なんて人種が幅を利かせているらしい。要するに、なんでもマヨネーズをかけちゃう人たち。

これだけ騒がれているということは、マヨネーズは何にかけても美味しいのだろう。

他にも、万能の調味料はないだろうか? たとえば「カルピス」。調理中、ふとした時に何となくカルピスを入れてみる。すると、これが結構イケたりして。

実は、カルピスを使ったレシピが、カルピス株式会社のサイト内にある「カルピスカフェ」で、2005年より公開されている。
メニューはスペアリブ、ちらし寿司、生姜焼き、豚汁、鯖の味噌煮……、など非常に雑多(100以上のレシピを紹介)。

これらのメニューの多くは、銀座木村屋総本店の料理長を務めていたこともある小早川陽青シェフが考案。一流のプロのオリジナルメニューが多く混ざっているのだ。他のメニューも、2年前にネット上でカルピスを使ったレシピを公募し、その中で優秀賞に選ばれたものなどを紹介。

それにしても、料理にカルピスを使うと、どんな効果があるのか? カルピス株式会社に直接聞いてみた。
「甘味と酸味のバランス、発酵食品としての複雑な味わいが、料理のコクやまろやかさを増すといわれています」
例えば、生クリームを作るときに砂糖の代わりにカルピスを混ぜると、後味に爽やかさが出てしつこくない味わいに。プレーンヨーグルトに混ぜると、適量の甘さを調節しやすくなり、いっそうヨーグルトの爽やかな味わいが楽しめるようになる。
玉子焼きに、砂糖の代わりにこっそり少量のカルピスを入れて焼くのも面白い。

ということで、「カルピスカフェ」で公開されているメニュー、私も自宅で試してみました。チョイスしたメニューは、食べてみたくなった「カルピス麻婆豆腐」と、ちょっと予想ができない「鯖のカルピス味噌煮」。
もちろん、料理オンチの自分ではこのミッションを完遂できる自信がなかったので、知り合いの女子に協力を仰いだ。

料理工程を横から覗いていると、ポンポン手際よく作ってくれているのだが、「カルピスは、どのタイミングで入れればいいの?」と、勝手がわからない様子。でも、レシピのページに詳しい解説が書いてある。それを参考にすれば、問題ナシ!

そして、料理が完成。まずは、「カルピス麻婆豆腐」を食してみた。これが、今までの麻婆豆腐と明らかに違う。この麻婆豆腐が醸す独特の甘さと酸っぱさ、カルピスを入れたが故の絶妙な味ではないだろうか。初体験の風味!
次は、「鯖のカルピス味噌煮」。これは、出来上がりが非常にまろやか。
実は家の砂糖を切らしていて非常に不安だったのだが、カルピスを入れたことによってすごく絶妙な甘みに。とにかく、ご飯が進む。まさに、“家庭の味噌煮”というカンジ。
どちらの料理も、けっこう目分量でカルピスを加えたのに美味しく出来上がったので、自炊初心者にも自信を持ってオススメできます。

この「カルピスカフェ」、アクセスが非常に多い人気ページである。メーカーで独自に提案しているバレンタイン、ひなまつり、こどもの日などの祭事に合わせたレシピは、特に好評。

また、カルピスの社員食堂では今年の7月7日の『カルピス』発売90周年を機に、毎月7日は「カルピスDAY」ということになり、メインディッシュにカルピスを使った料理が登場するようになった。
今までに「カルピス入り・マーボ豆腐」、「カルピス入り・ごまダレそうめん」、「カルピス入り・ビーフストロガノフ」、「カルピス入り・ナポリタン」など、初心者には想像の範疇を超えたメニューが出された。これらにカルピスが利用されていても、言われなければ気づかない人もいるほど自然に溶け込んでしまう。

個人的な感想では、カルピスを入れると味がマイルドになる気がする。甘さも辛さも酸っぱさも、適度になる印象。ちょっと気が向いたときに入れてみると、面白い調味料かもしれない。
興味を持った方は、是非一度お試しを!
(寺西ジャジューカ)
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