こたつのテーブル自体は、年中部屋に置かれてる家も多い。インテリアに溶け込む色合いの、いわゆる“家具調こたつ”。僕が今持っているこたつも、木製で茶色い、これぞ家具調って雰囲気のこたつだ。
でもちょっと待った。そういえば前に持ってた、全体的に白くて足が樹脂製の数千円のこたつも、買うとき“家具調”って書かれてた気がする。もちろん年中テーブルとして使ってたし、天板には木目っぽい模様が入ってた。でも粗大ごみとして捨てるときは、家具調じゃないただの“こたつ”に分類された。
なんとなくのイメージはあるけど、説明しにくい“家具調こたつ”っていう言葉。一体、定義って何なんだろう。社団法人日本家具工業連合会に話を伺ってみた。
「“家具調こたつ”に、定義はありません。業界での取り決めもないんです。1年中使えるテーブルにこたつの機能をつけたものを、家具調こたつと呼ぶことが多いですが、メーカーの考え方によります。見た目が似ているこたつでも、メーカーによって、家具調とつける場合と、そうでない場合がありますからね」
メーカーや販売店でも、“デザイン性の高いテーブル”や“木製であること”など、それぞれの基準で“家具調”と呼んでいるだけの様子。また日本家具工業連合会によると、日本で初めて“家具調”と表記されたこたつも、メーカーの販売戦略だったのではないか、とのこと。業界内での定義はないようだ。