「たとえば、部屋のなかで石油ストーブや石油ファンヒーターなどをどんどん使うと、水もどんどん作られますが、エアコンの場合、単純に温度だけが上がってしまい、水蒸気が出ません。非常に機密性の高い建物でエアコンをずっと使い続けると、必然的に乾燥してしまうんですよ」
高級ホテルの場合、ダクトの中に加湿機能を備えたものもあるそうだが、ビジネスホテルや一般的なホテルの場合、避けがたい「乾燥」の問題。
ホテルゲートイン鹿児島が加湿器を全室したきっかけはというと……。
「冬場に自分がのどを痛めてしまい、お客様にも同じことが起こるのでは? と思ったんです。たった一晩限りのことであっても、お客様にはご家族などいらっしゃる場合も多く、うつしてしまうと、数えきれない影響、迷惑をかけてしまいますから」
梅雨時、夏場を除き、秋~GWぐらいまで常に設置しているという加湿器。基本的に空っぽの状態にしておき、水はセルフで入れてもらって、「常にキレイな水を使ってもらうこと」とともに、「ラクさせてもらってもいる(笑)」と支配人は言う。
その評判は?
「良いですね。やはりホテルの乾燥に対して同じような悩みを持っている方は多いようです。ほとんどの方が利用されているようですよ」
これから年末年始にかけて、ホテルを利用する人も増える時季。乾燥対策にはご注意を。
(田幸和歌子)