いくつもあるカメラブランドの中でも、老舗ニコンの黄色のロゴはとくに目立つ。ところで、色だけでなく独特の抽象的なデザインは何を意味するのかちょっと以前から疑問に感じていた。
現在のロゴの元となったロゴ文字「Nikon」は、1955年のニコンカメラのポスター用として著名なグラフィックデザイナーの亀倉雄策氏よってつくられた。実はニコンからあらかじめ指定されたロゴ文字があったのだが、亀倉氏のポスターのイメージに合わないとのことで、独自で同氏がデザインしたのだそうだ。ちなみに同ポスターのデサインは評判となり、広告電通賞を受賞した。
1962年にはそれが小型カメラのブランドロゴになり、さらに亀倉氏デザインロゴを活かして現在のロゴ(2003年)に改良したという。なお、現在のロゴの作者は亀倉氏ではない(非公表)。
では、現在のロゴが意味するところは何か。
「基本コンセプトは『未知の可能性と信頼の融合』です」(ニコン)とのこと。とても抽象的なコンセプトに聞こえるが、それがどうロゴデザインに反映されているの?
「未知の可能性を“連続した光”として表現したグラフィックエレメントを加え、当社の使命と意志、そしてお客様の期待に応える姿勢を表しています」
つまり、「“連続した光”として表現したグラフィックエレメント」というのが黄色地の中に描かれた白抜きの連続した模様のことであろう。だが、「どうして黄色なのか」は不明だった。
余談だが、1917年創業期の最初のロゴは現在とは想像もつかないものなのであった。当時の社名はニコンではなく「日本光学工業」。
他の会社や商品ブランドロゴにも、もっとおもしろい由来や意味が隠されているかもしれない。なので、今後もいろいろ調べてみようと思う。
(羽石竜示)
誰もがよく知っているニコンロゴは何を我々に伝えようとしているのだろうか。
現在のロゴの元となったロゴ文字「Nikon」は、1955年のニコンカメラのポスター用として著名なグラフィックデザイナーの亀倉雄策氏よってつくられた。実はニコンからあらかじめ指定されたロゴ文字があったのだが、亀倉氏のポスターのイメージに合わないとのことで、独自で同氏がデザインしたのだそうだ。ちなみに同ポスターのデサインは評判となり、広告電通賞を受賞した。
1962年にはそれが小型カメラのブランドロゴになり、さらに亀倉氏デザインロゴを活かして現在のロゴ(2003年)に改良したという。なお、現在のロゴの作者は亀倉氏ではない(非公表)。
では、現在のロゴが意味するところは何か。
「基本コンセプトは『未知の可能性と信頼の融合』です」(ニコン)とのこと。とても抽象的なコンセプトに聞こえるが、それがどうロゴデザインに反映されているの?
「未知の可能性を“連続した光”として表現したグラフィックエレメントを加え、当社の使命と意志、そしてお客様の期待に応える姿勢を表しています」
つまり、「“連続した光”として表現したグラフィックエレメント」というのが黄色地の中に描かれた白抜きの連続した模様のことであろう。だが、「どうして黄色なのか」は不明だった。
余談だが、1917年創業期の最初のロゴは現在とは想像もつかないものなのであった。当時の社名はニコンではなく「日本光学工業」。
その社名を表すため、ロゴ中央には「光」の文字が記され、外側はプリズムをかたどったデザインになっている。こちらのほうがより具体的で意味がわかりやすいので、デザインの出来はともかく、親しみやすい感じもする。
他の会社や商品ブランドロゴにも、もっとおもしろい由来や意味が隠されているかもしれない。なので、今後もいろいろ調べてみようと思う。
(羽石竜示)
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