ところで、当時の奈良の都を表す「平城京」。今の中学・高校の教科書には“へいじょうきょう”とともに、“へいぜいきょう”とルビ(振り仮名)が振られてることが多いのをご存知だろうか。
僕が使った1990年代前半の中学校の教科書を改めて見たら、「へいじょうきょう」としか書いてなかった。一体いつから変わったんだろう。各年代の教科書を編集している東京書籍株式会社に話を伺った。
「まず当社の高校教科書では、少なくとも昭和58(1983)年度版以降“へいじょうきょう”と“へいぜいきょう”を併記しています(この年に教科書をリニューアル)。中学の教科書には、その後併記するようになりました」
どうして併記するようになったの?
「25年以上も前ということで、変更理由の記録が残っておらず、当時の社会的状況などをふまえて変更したとしか言えませんが……一般的には漢音への統一と言われています」
漢字の音読みには、漢音と呉音がある。「平」は漢音で“へい”、呉音で“ひょう”。「城」は漢音で“せい”、呉音で“じょう”。これを漢音に統一すると“へいぜい”になる。
「漢音に統一した読み方を併記した理由は、研究者を中心に“へいぜい”が使われていることや、日本史研究の根拠となることが多い『国史大辞典』(吉川弘文館)の“平城京”の項目に、“へいぜいきょう”と読みが書かれていることなどが影響しているかと思います」...続きを読む
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