米国では男女ともにナースの制服は(scrub)スクラブと呼ばれていて、ネーミングからも判断できるかもしれないが、薄手のコットン仕立てでゴシゴシ洗いが可能なものがほとんど。一日に数回着替えるのも苦にならないうえ、洗濯も簡単で値段も安く、使い捨てならぬ着捨て感覚の看護師も多いと思う。


ご存知のように、ナイチンゲール由来と言われている「白衣の天使」の「白衣」も、もともとは修道服だったようだが、米国では1990年代にこのスクラブが登場して以来、ワンピース型の制服は消滅してしまったようでもある。

最近の日本の医療現場でも、このスクラブ同様の2ピースばかりで、滅多にナースキャップにワンピース姿という看護師さんには会えなくなってしまっている、というではないか!

現場の声を聞けば当然だが、確かに動きにくいだろうし衛生面での問題もあったらしい。スニーカーを履きスクラブを着てキビキビ動き回っている看護師さんは、ワンピース時代の「優しい」イメージに負けないくらい「頼もしい」イメージアップにも繋がっていると思う。

生きていれば今年「75歳!」というエルビス・プレスリー。ロックンロールのキングなだけあって、いつでも話題には事欠かない彼。
そんな彼をプリントしたスクラブまであるのが米国。「こういうのを着ているとね、患者さんとのコミュニケーションがとりやすいのよ」と看護師の知人。

ヒップホップ・ブランドからはキモラのデザインでお馴染みの「baby phat」スクラブもあるらしい。

小児科勤めの人に人気があるのは、ディズニーやテレビの子供向けキャラクターもので、先日は「ケア・ベア」のを着ている人をみかけた。小児科の場合、患者が子供ということもあり、気分の和らげ効果もかなり高いと思う。
お医者さんに至っては、普通の白衣を着ていてもネクタイがキャラクターものだったり、少しでも子供に親近感を持たせる努力をしているようだ。

誰もができるという仕事ではないにしろ、日米問わずいつの時代でも憧れだったりする人気の医療関係業務。


だが「看護師・ナース」のイメージは日米ともに、いまだにナースキャップに白のワンピース。コスプレやハロウィーンでも人気の高い仮装アイテムになっているのが現実で、スクラブでのコスプレ参加だと盛り上がりに欠けるようなのだ。
面白いプリント柄のスクラブでも駄目ですかね~?
(シカゴ/あらた)
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