書類を送る際、急ぎでコンビニエンスストアなどで封筒を買うときに「B5規格」のものしかしかない……ということがある。
これは「長形4号」というもので、B5基準になっているだけに、これにはA4サイズの紙がどうしても入れにくい。
封筒専門のハグルマ封筒株式会社に聞いた。
「日本で使われる紙のサイズは、大きく分けてA判とB判の2つのサイズがあります。A判は国際規格ですが、B判は日本独特のもので、国内だけで通用するサイズです」
政府は、長い間公文書にはB判の使用を原則としてきたそうだが、大きく変わったのは92年11月。
「各省庁事務連絡会議の申合せ(「行政文書の用紙規格 のA判化に係る実施方針について」)に基づき、93年4月から行政文書のA判化を計画的に推進し、97年には、行政文書の100%がA判化したとしています」
ちなみに、80年代までは国の文書の9割がB判だったという。つまり、A規格のものが流通したのは最近のことなのだ。
「B判サイズのなかで、比較的現在でも多く使われているサイズが「長形4号」(B5の三つ折りが入る封筒)です。特にB5サイズの個人向けの手紙や履歴書を入れる封筒としていまだに広く流通しています。 その理由としては、国内にある長形4号(「長4」)封筒を作る製袋機が今でも多く使用されていることも挙げられます」
また、長4封筒は現在主流になっている長形3号(A4の三つ折りが入る封筒)よりもサイズが小さいため、価格も割安になることから、一般消費者である個人ユーザーが長4を使っているケースも多いのではないかという。
「そのため、一般消費者が一番利用するサイズという認識から、長4は現在でもコンビニエンスストアに並んでいます」
ただし、実際には、会社や家庭でも一番利用する用紙がA4サイズとなっているいま、A4の用紙を三つ折りにして入るサイズ(長形3号)や A4用紙そのままを折らずに入れることができるサイズ(角形2号)の封筒が、日本では最も流通しているサイズだという。
「これらの封筒は、個人よりも、社用封筒やダイレクトメールなど、特にビジネスの場面で圧倒的に使用されており、弊社でも、ビジネス向けの長形3号、角形2号の封筒サイズを数多く作っております」
さらに、民間の宅配業者が郵便物を届けるサービス(ヤマトのメール便など)を行うようになり、郵便定形外サイズの封筒も定形内のような価格で送ることが可能になってからは、角形2号をはじめ、角形6号(A5サイズがそのまま入る封筒)など、定形外のサイズの需要も増えている。
国際基準に合わせるという国の通達の後に、圧倒的に生産が多くなっている長3、角2。
それにともない、B判規格のものは減少しているそうだが、それでもコンビニのほか、百円均一ショップなどの店では、B5基準(長4)が主流の印象がある。
これらはコスト面からサイズの小さいほうを置いているということに加えて、長い間使われていたB判規格の長4が個人使用についてはなじみがある(見慣れている)ためという理由もあるようだ。
(田幸和歌子)
これは「長形4号」というもので、B5基準になっているだけに、これにはA4サイズの紙がどうしても入れにくい。
書類は現在A4サイズが主流なのに、なぜ封筒はB5規格のものが多いのだろうか。
封筒専門のハグルマ封筒株式会社に聞いた。
「日本で使われる紙のサイズは、大きく分けてA判とB判の2つのサイズがあります。A判は国際規格ですが、B判は日本独特のもので、国内だけで通用するサイズです」
政府は、長い間公文書にはB判の使用を原則としてきたそうだが、大きく変わったのは92年11月。
「各省庁事務連絡会議の申合せ(「行政文書の用紙規格 のA判化に係る実施方針について」)に基づき、93年4月から行政文書のA判化を計画的に推進し、97年には、行政文書の100%がA判化したとしています」
ちなみに、80年代までは国の文書の9割がB判だったという。つまり、A規格のものが流通したのは最近のことなのだ。
「B判サイズのなかで、比較的現在でも多く使われているサイズが「長形4号」(B5の三つ折りが入る封筒)です。特にB5サイズの個人向けの手紙や履歴書を入れる封筒としていまだに広く流通しています。 その理由としては、国内にある長形4号(「長4」)封筒を作る製袋機が今でも多く使用されていることも挙げられます」
また、長4封筒は現在主流になっている長形3号(A4の三つ折りが入る封筒)よりもサイズが小さいため、価格も割安になることから、一般消費者である個人ユーザーが長4を使っているケースも多いのではないかという。
「そのため、一般消費者が一番利用するサイズという認識から、長4は現在でもコンビニエンスストアに並んでいます」
ただし、実際には、会社や家庭でも一番利用する用紙がA4サイズとなっているいま、A4の用紙を三つ折りにして入るサイズ(長形3号)や A4用紙そのままを折らずに入れることができるサイズ(角形2号)の封筒が、日本では最も流通しているサイズだという。
「これらの封筒は、個人よりも、社用封筒やダイレクトメールなど、特にビジネスの場面で圧倒的に使用されており、弊社でも、ビジネス向けの長形3号、角形2号の封筒サイズを数多く作っております」
さらに、民間の宅配業者が郵便物を届けるサービス(ヤマトのメール便など)を行うようになり、郵便定形外サイズの封筒も定形内のような価格で送ることが可能になってからは、角形2号をはじめ、角形6号(A5サイズがそのまま入る封筒)など、定形外のサイズの需要も増えている。
国際基準に合わせるという国の通達の後に、圧倒的に生産が多くなっている長3、角2。
それにともない、B判規格のものは減少しているそうだが、それでもコンビニのほか、百円均一ショップなどの店では、B5基準(長4)が主流の印象がある。
これらはコスト面からサイズの小さいほうを置いているということに加えて、長い間使われていたB判規格の長4が個人使用についてはなじみがある(見慣れている)ためという理由もあるようだ。
(田幸和歌子)
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