省エネ、長持ちの次世代照明、LEDライト。だが、その明るさの反面、蛍光灯に比べちょっと影がキツイという感じもある。
そこで、工夫を凝らして影を和らげることで、より使いやすくなったLEDライトがあるので紹介しよう。

普段、蛍光灯の柔らかい光に慣れているユーザーは、LEDライトはちょっと違和感があるかも。その具体的な現象のひとつが影だ。従来の高輝度LEDライトは影が濃いうえ、ひとつの物体に対して複数の影が発生してしまう。これはなぜだろうか。

こうした問題をクリアーしたLEDデスクライト『LZ-64SH』をこのほど発表したライオン事務器に聞いてみた。
「シェード部に高輝度LEDを2~3灯取付けている従来のタイプのライトと比較すると、当社新製品は多数のLEDを線状に並べており、発光部の形や長さが異なります。なので、多重の影を軽減しつつ、影の輪郭を和らげることができます」

もっと分かりやすく言うと、
「舞台に立っている役者に3つの強いスポットライトを当てると、床に落ちる役者の影がハッキリと3つ出る状態になります。それに対して、天井に蛍光灯がびっしり並べられている会議室では、床に落ちる影がぼやけるのであまり気にならないといった感覚です」
つまり、たくさん並んだLEDが、ソフトな光でより広範囲を照らすことで影を軽減しているわけだ。

明るさは白熱灯の60W相当で、定格寿命は約4万時間、さらに、二段階調光機能を搭載する『LZ-64SH』だが、どのようなユーザーを対象にしているのか。
「ターゲットは環境対策への意識が高い官公庁・民間企業です。LEDデスクライトを切り口に、オフィス空間全体の環境対策を提案していこうと考えています」

エコの時代、たしかに膨大な電力消費量を軽減するのは企業の社会的使命。
我々個人レベルでも、電気は大切にしなくてはいけない。そんなわけで、今後買う照明機器はなるべくエコなLEDライトを選びたいものだ。
(羽石竜示)
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