あの最終回の……! まどかの……!
おっと、ネタバレ危険、ストップザトーキング。
さて、「まどか☆マギカ」の漫画3巻も間もなく出版されますが、放映終了にあわせて二冊のスピンオフ単行本が出ました。
タイトルは『魔法少女おりこ☆マギカ』と『魔法少女かずみ☆マギカ』。
うん、タイトルだけじゃ全然わからないね! そもそも本編とどう関係するのか分からない。面白いのかどうかも不明。
というわけで今回はこの二冊をご紹介します。先に結論を言います。
どちらも面白いです。
ただし、絵柄はまったく別物。また相当なクセがあるので楽しみ方にコツがいります。
なので、今回はこの作品を楽しむ方法を書いてみます。
一応、本編のネタバレ要素が少し含まれますので、ご注意くださいね。
『魔法少女おりこ☆マギカ』
過激度が高いのはこちらです。いらっしゃいませ。
本編を一通り見たばかりの人にオススメしやすいのはこちらの方。なぜかというと「まどか☆マギカ」に出てくるメインキャラがたくさん出てくる上に、非常に物語に密接に絡んでくるからです。さよならだけどさよならじゃなかった感!
特に一巻は杏子とマミさんファンならマストバイと言っていいです。この二人の活躍っぷりが異常に多い上に、二人とも素敵なのです。
さて、といってもアニメの続編ではありません。
じゃあキャラの過去編? うーん……そうなんです。が、これがちょっと違う。非常に複雑なのです。
まず、ネットでも評判になりまくったマミさん。3話のラストで悲惨な最期を遂げましたが、このおりこ☆マギカでは死んでいません。
あ、すいません。ちょっと考えにひたってしまいました。でも全話見た人ならなんとなく理解していただけるはず。分からない人は本編を見てね! 日本語だと「スピンアウト」は二次創作的な意味も持っているので、同じキャラの別次元、という見方もできます。
杏子が魔法少女の辛さを知って戦っている、マミさんが生きている、魔女もまどかもいる。本編と直接つながるのは間違いないのですがどこにつながっているのか現時点で定かではないという非常に不可思議な物語になっています。
登場するヒロインはおりこ……ではありません。 表紙に載っている少女……いや幼児は「ゆま」という子。おりこ、というのはまた別にいます。
もうわけがわからないよ状態なのですが、この作品の場合は翻弄されるがままになった方が楽しいのですよ。
●ここを楽しめ!
・杏子やマミさんの過去に当たると思われる時期の、華麗なアクションとセリフを楽しもう! 読んだあとにアニメを見ると一味違うぞ!
・人間の心の暗部に踏み込んだ「まどか☆マギカ」が好きなら、新キャラ「ゆま」の心の傷描写に惹かれる事まちがいなし!
・意外とグロいぞ! 下手したら本編より心理的にエグいシーンもあるぞ!
・ややこしい謎が一気に増えているので、さらに本編の世界観にも深みが出てきているぞ!
『魔法少女かずみ☆マギカ』
こちらは「魔法少女まどか☆マギカ」本編を全部見ていなくても楽しめる、という意外な作品。本編に出てくるキャラは一巻の時点では一切登場しません。
なので、まったく予備知識が無くても楽しめる純粋な「魔法少女アクション活劇」になっています。
ただし、システムだけ分かっていると展開が分かりやすいと思うのでこれだけ把握しておきましょう。
・一つの願いと引換に魔法少女として戦うことになる。
・魔法少女は魔力の証としてソウルジェムを手にすることになる。
・魔女、という存在を倒すのが魔法少女の使命。
大体これだけ覚えておけばOKです。
ヒロインのかずみは記憶喪失少女。しかし途中から他の少女達と合流し、チームとして戦う魔法少女だと認識していきます。
実は今まで「まどか☆マギカ」でチームとして戦っていたのはある特殊条件だった時のみで、基本的に全員が単独行動だったのでこれはなかなか新鮮。プリキュア5のような連携プレーが楽しめます。単純に「キャラが多い=アクションが多様で楽しい」んですこれが。
しかし、一巻を読んだ時点ではあまりにもライトなので、「え、これがまどか☆マギカのスピンオフ?」と首を傾げる人も多いでしょう。
そうなのですよ。一巻が終わってからが本編です。つまり現在きららフォワードに連載されいる分からが本番なのです。これが一巻だと伝わらないのは残念ですが、二巻から間違いなく色々起きるということでスタンバイしておくと吉です。気になる人はフォワードを買いましょう。
●ここを楽しめ!
・変身シーンは全裸だ! エロス!
・キャラが多く、デザインも必殺技も個性的。技名と一緒に覚えよう!
・本番は二巻から。一巻は序章だ、今のうちに好きなキャラに萌えておこう!
本編に直接からむ「おりこ」、まったく別の魔法少女達を描く「かずみ」、どちらも「まどか☆マギカ」ファンならニヤリとするポイントは発見できるでしょう。
本当にクセが強いので「えっ?」となる部分も多いかもしれませんが、上記した部分を留意しながら読むと、すんなり楽しめるはずです。
まだまだ謎の多い「魔法少女」ワールドは終わりません。
これからも幸せ?な「まどか☆マギカ」ライフを送ってまいりましょうぞ!
(たまごまご)