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戦争に勝ち続けるという怖さ。『妄想戦記 ロボット残党兵』完結

体中に刃物をつけ、重火器を背負い、殺人ガスを背負って。
少しでも強くあれ、少しでも殺せ、と侵略をはじめる各国の機械化人達。つったってあらゆる国の兵士が次から次へ機械化していったらだんだん決着つかなくなってきます。だっていくら刻んだって死なないんだもの。
弊害も出てきます。大きいほうが当然ちいさいより強い。けれど大きくなると恐竜のように神経伝達が遅くなるので、動きがとろくなってしまいます。これでは機械化した意味が無い。

当時の人間が唯一つくることが出来なかった物、それは「脳」でした。ここが一つの限界なんです。
機械化人の唯一残された人間的なパーツは脳のみ。病気で死にかけた人や、戦闘で体を失った兵士は脳だけ取り出されて機械化人として戦場に送り込まれます。
インフレ化する人間の機械化。昭和な街並みに散らばるのは、肉片と血と機械油ばかりです。
真っ黒にゴリゴリ描かれた漫画をじっくり見てください。匂ってくるよ。
非人道的兵器此処ニ極マレリ。

物語は、日の丸人戦場投入の一年前に自らを機械化した研究員、三船を中心に描かれます。限界まで突き詰められた機械兵器の中で、さらに強くなるにはどうすればいいのかを彼は編み出してしまうんです。
三船はそもそも人殺しをしたくて研究していたわけじゃないです。大切な家族を守りたいから、だったのです。しかしエスカレートし続ける戦争は狂気の連鎖を産み、1944年にはすっかり機械化人量産体制になるのですよ。...続きを読む

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