関ジャニ∞3ヶ月連続シングルリリースの第3弾として6月8日に発売された「365日家族」。「家族」「絆」をテーマに歌った、関ジャニ∞には珍しいミディアムテンポのバラードだ。
(第1段=「T.W.L」、第2段=「マイホーム」)
「365日家族」は、メンバーの大倉忠義が出演するドラマ「生まれる。」(TBSテレビ/毎週金曜夜10時放送中)の主題歌。6月10日に最終回を迎えた錦戸亮主演ドラマ「犬を飼うということ~スカイと我が家の180日~」(テレビ朝日)の主題歌にも関ジャニ∞の「マイホーム」が使われていたので、同クールでふたりのメンバーが連続ドラマに出演し、ともに主題歌を担当するという関ジャニ∞の大活躍っぷり! ファンとしては忙しいかぎりです!
「生まれる。」は高年齢出産をテーマにしており、大倉演じる林田太一の母・愛子(田中美佐子)が、51歳で妊娠することからスタートする。父は母に子を授けてすぐに他界。そして母の妊娠発覚をきっかけに、仲の良かった家族はどんどんとバラバラになっていく。
林田家は4兄妹。子育てに協力するために自分の仕事や夢を犠牲にするのは嫌だと反発する長女・愛美(堀北真希)、4人兄妹の中で自分ひとりだけが養子だということをタチの悪い実父に知らされ、実父の借金を肩代わりするよう脅され金をせびられていて母のことなんてかまっていられない長男・太一、兄妹の中で唯一母の出産に賛成だけども自身の白血病再発におびえながら生活する次男・浩二(中島健人)、母の妊娠をネタに学校でイジメにあいひきこもる美子(竹富聖花)。離れていく家族、しかしお腹の子どもと4人の子どもに無償の愛を注ぎ続ける母。かなり紆余曲折あったけれども、様々な事件を経て、現在放送済の第8話まででは全員が母の出産を応援する姿勢になっている。
今増えつつある高年齢出産の実態、そして周囲の本音や葛藤を描いた、このずっしりとしたドラマにぴったりな「365日家族」。
関ジャニ∞メンバーも家族が大好きで、トーク番組や雑誌インタビューの中でも家族の話題がたびたび登場する。関西ジャニーズが売れなかった時代に「信じて続けることが大事」と声をかけてもらったエピソードや、年末年始に実家に帰って楽しくお酒を飲んだ話、ついさっき電話で母親と喋ったことなど。先月リリースされたシングル「マイホーム」も、家族への感謝がテーマだ。関西にいる両親と離れて東京で暮らす彼らだからこそ、家族や絆というメッセージに深みを感じることができる。「8UPPERS FUTURE MUSIC FILM」を手掛けた中村哲平監督の演出するPVには、ショートドラマが組みこまれており、見ていると自然と自分の家族のことを思い出し、「あぁ、ありがとうって言わなきゃなぁ、言いたいなぁ」と想いがこみあげてくる。
作詞家・田中花乃さんの歌詞は、是非歌詞カードを手にして読んでもらいたい。たとえ憎しみ合い傷つけ合っていても、生まれてから死ぬまでずっと結ばれている、この世でたったひとつの家族。器用に「愛してる」だなんて言えなくても、少しずつでもいいから、自分にできることを積み上げていくこと。感謝を伝えるのは母の日なんかじゃなくたっていい、だって毎日が「家族の日」なんだから。そんなメッセージがストレートに伝わってくる歌詞。
母の日、父の日に何も用意していない、お金をかけるつもりはない、またはかけられないという人、そして恥ずかしくて言葉や手紙を贈れないなんて人は、「365日家族」のCDをプレゼントしてみるのはいかがでしょうか。不器用な方法だけれども、関ジャニ∞の歌の力を借りて、「ありがとう」の気持ちを十分に伝えることができるはず。
それにしても。3ヶ月連続リリースなのに、6枚もCDが増えちゃったなぁ……。(夏トマト)