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大竹しのぶは、もう化け物です〈坂元裕二×我孫子武丸 ドラマ「それでも、生きてゆく」対談part3〉

大竹しのぶは、もう化け物です〈坂元裕二×我孫子武丸 ドラマ「それでも、生きてゆく」対談part3〉
「それでも、生きてゆく」(発売元:フジテレビ)<br />出演:瑛太/満島ひかり/風間俊介/田中圭/佐藤江梨子/福田麻由子/村川絵梨/倉科カナ/安藤サクラ/柄本明/段田安則/小野武彦/風吹ジュン/時任三郎/大竹しのぶ<br />脚本:坂元裕二<br /><br /><坂元裕二(さかもとゆうじ)プロフィール><br />脚本家。大阪府出身。<br />1987年、第1回フジテレビヤングシナリオ大賞を19歳で受賞しデビュー。<br />2008年、「わたしたちの教科書」で第26回向田邦子賞受賞。<br />2010年、「Mother」で第65回ザテレビジョンドラマアカデミー賞脚本賞受賞。<br />2011年、「それでも、生きてゆく」で第70回ザテレビジョンドラマアカデミー賞脚本賞受賞。
part1part2はこちら。

<役者さんの芝居をちゃんと撮ってください>

我孫子 「それでも、生きてゆく」というドラマが革命的だと思ったのは、小説における「言文一致」のようなことがドラマでも実現できていたからです。会話はもちろん決して説明口調にならずにそのキャラクターが言いそうな台詞になっていて、プラス、格闘といいますか、喧嘩のシーンの演出も素晴らしいなと思って。

坂元 ありがとうございます。

我孫子 いわゆる普通の殺陣の演出とはひと味もふた味も違っていて。例えば、殺人犯役の風間俊介さんと被害者の母である大竹しのぶさんが船釣宿で二人っきりになるシーン(第8話「それぞれの覚悟」)。お互い相手のことを認識して格闘になるわけですが、どう考えたって大竹しのぶが勝てるわけないんですよね(笑)。勝てるわけがないんだけども大竹さんが風間さんにのしかかって、風間さんも黙って殴られるわけじゃなくて抵抗しながら罵倒を聞く。あの辺の全部がやっぱりお約束じゃないなと。だから、これは誰の意志なんだ? と気になってしまって。演出家さんの意志かと思ったら、演出家さんは1人じゃないんですよね。

坂元 3人ですね。

我孫子 演出の方が複数いる場合、全体を貫く演出の仕方っていうのは誰の意志が反映されるんでしょうか?

坂元 プロデューサーと共に演出家同士で綿密に話し合っているのだと思います。僕からお願いしたことはひとつだけで、「役者さんの芝居をちゃんと撮ってください」ということですね。最近の俳優さんは求められていることが非常に多岐にわたっています。ただ役を演じるだけでなく、わかりやすい変な顔をするとか、ビックリしたら「ワッ」ってやるとか、そういう演技以上の演技を求められている。そういう時代の中にいて、皆さんその時代に合わせた芝居をしていると感じています。役者さんって元々、気持ちを作るところから始めるお仕事で、皆さんそれが演技の根幹にあることは間違いない。でも最近は、そういう気持ちの流れだけでなく、ワンシーンワンシーンを飽きさせないようにしようとか、常にテンションを高く保ってわかりやすく見せようとかの負担が大きい。台本も、台詞で全部説明してっていうのも含めて「わかりやすさ」を求めてやっているから、役者さんも自分が考えているお芝居の持ち味を出し切れてないのではないかと思うんです。
レビューの記事をもっと見る 2012年2月23日のレビュー記事
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