試してみたオーディオ機器は、『DreamBass/AP001E』(リンクス販売)で、リニアヘッドフォンアンプ搭載のUSB Hi-Fiオーディオデバイスとカナル型イヤホンのセット。パソコンに接続する本体が真空管っぽいデザインになっており、音が出力されるたびに青いLEDランプが点滅する。
低ノイズ化を実現する「VT1620Aチップ」(VIA社製)を搭載するなどして、クリアーで低音がよく響くつくりになっているという。透明の容器に入っているので、そうしたチップやランプが外から見える。音だけでなく見た目のメカニックな感じも魅力的だ。
カナル型イヤホンのほうは、10mm径ドライバー採用で、4.5グラムと軽量。実際に装着してみると、その軽さと耳へのフィット感が心地よいというか、付けていることを忘れてしまいそうなくらい、耳への違和感が少ない。また、パソコンにダイレクトに接続して聴いても、音質的に悪くなかった。
さて早速、真空管っぽいアンプをUSB端子に接続して聴いてみよう。
使い方としては本体をパソコンに接続し、イヤホンを本体オーディオ端子に接続するだけ。
では、肝心の音質はどうか。
伝説のイギリスのロックバンド、クリームの名曲「バッジ」を聴いてみた。ベーシストのジャック・ブルースのベースラインが美しい曲なのだが、それが見事にジンジンとハートに伝わってきた。確かに低音がよく響く。この手のイヤホンとノーマルなパソコン接続で聴くと、低音がほとんど聴こえないことが珍しくない。それが、これほどうまく再現できているのは稀有なケースであろう。
「う~ん、ベース音いいねぇ」
と思わず独り言を呟きたくなる。そんな感じである。
本体・イヤホンとも軽量コンパクトでケース付きなので、ノートパソコンと一緒に外出先に持っていって使いたくなる、そんな低音がベリー・グッドなオーディオ機器。
(羽石竜示)