幼い頃の記憶。兄弟やいとこたちと夢中になって遊んだボードゲームがある。


それは『おばけ屋敷ゲーム』。『おばけ屋敷ゲーム』は、1980年に発売され、累計80万個以上を販売したという大ヒット商品。「勇気」「知恵」「力」のカードを使うおばけとの対決、ラストの「死神」との対峙。死神をかわしてぶじに脱出できるか本当にハラハラした。

関係ないけど、「おばけカード」に出てくる「これに勝てるものはナシ!」という無敵の大魔王の存在に、子どもながらに「悪には勝てないのか」と思ったり、「口さけ女」がコワすぎて深く記憶に刻まれた。口さけ女のカードには、「『私キレイ?』と聞かれたときには、『それなりに』と答えればよい」と書かれていたのだが、「そんなぞんざいな答えで大丈夫!?」「キレイじゃないと答えたらどうなんの!?」「ホメすぎてもダメなの!?」とずっと頭の中に残っていた。


この『おばけ屋敷ゲーム』が発売されるというのだ。2004年にユーザーの声に応える形で復刻版が発売されていたのだが、今回、新たに『絶叫! おばけ屋敷ゲーム』としてかえってきた。

「iPhone、Androidのアプリと連動して、ゲームの進行にあわせて映像と音と振動でドキドキ感を味わえるつくりとなっています」と開発者のバンダイの高橋晋平さん。高橋さんは累計335万個以上を販売した『∞(むげん)プチプチ』を開発など、ヒット商品を生み出している。

ボードゲーム単体としても遊べるが、無料のアプリをダウンロードすることによって、アナログとデジタルを融合。映像、音、振動の演出効果で、アトラクションのおばけ屋敷のような臨場感を楽しめるのだという。
「イベント」マスに止まった時に、アプリ画面をタッチすると、「恐怖イベント」がランダムにあわられたり、恐怖音や振動が突然発生する仕掛けなど、ゲームをより盛り上げてくれる。

今回、イラストや文言、おばけの選別は現代の子どもにあわせたバージョンに変更。子どもたちにカードをみてもらったり、アンケートをとって事前調査を行ったのだそう。おばけは31種類。そのまま存在するおばけもいれば、「トイレの花子さん」などのカードが新たに追加された。

気になる「口さけ女」のカードは、残念ながら「『私キレイ?』と聞かれたときには〜」の文言はなくなってしまったそうだが、大魔王は健在。
「大魔王の“理不尽さ”はどうしても残しておきたかったので」と高橋さん。

「また、初代バージョンとの大きな違いとしては、倒したおばけを“仲間”にできるところです。そのおばけの“特殊能力”を使って、ゲームをより有利に進行することができます」

「今後、アプリをバージョンアップしていき、『おばけの種類』や『イベント』を更新していく予定です」とも。ゲーム内容を拡張していくというのだ。

この『絶叫! おばけ屋敷ゲーム』は7月7日に発売される。この商品は6月14日〜17日にかけて東京ビッグサイトで行われる「東京おもちゃショー2012」でお披露目されるとのことだ(一般公開は16日、17日)。


「発売されたのは1980年代ですので、30代後半〜40代の方なら遊んだ人がいるかもしれません。ぜひお子さんと一緒に楽しんでいただけるとうれしいです」

お父さん世代の自分のほうが夢中になってしまうかもしれない……。
(dskiwt)

※6月7日より専用アプリの体験版が順次ダウンロード可能に。詳しくは『絶叫! おばけ屋敷ゲーム』公式サイトで。