昨年、幕張メッセで初開催され、2日間で4万人を集客した大規模アニメイベント「アニメコンテンツエキスポ(通称:ACE)。3月30日、31日の両日に開催された「ACE2013」は、会場スペースを昨年のおよそ2倍に拡大。
昨年に続き今年も、さまざまなステージイベントを取材してきたのでレポートしよう。
ゲストの数&豪華さで驚かされたのは、4月11日から放送されるロボットアニメ「革命機ヴァルヴレイヴ」。まずステージに登場したのは、主人公の時縞ハルトを演じる逢坂良太ら7人の人気声優たち。さらに、福山潤、宮野真守ら5人のサプライズゲストが登場。この5人は、作品への出演自体も明かされておらず、まずスクリーンでキャラクターとキャストが発表された後、ステージ横からその声優本人が登場するという流れだったため、一人登場するごとに会場は大興奮。
悲鳴のような黄色い声援とともに、
「じゅんじゅんキター!」
「え! マモもーー!!」
という女性ファンの心の叫びも聞こえた気が。
さらに、主題歌アーティストのT.M.Revolution西川貴教と、水樹奈々までサプライズ登場。イベントでは、ストーリーや世界観などの説明は少なかったものの、登場人物の数&キャストの豪華さからも、スケールの大きな物語が期待できそう。
『俺の妹がこんなに可愛いわけがない』や『とある魔術の禁書目録』などを手がけている電撃文庫の編集者・三木一馬と、『黒執事』などの担当を務めているGファンタジーの編集者・熊剛が、メインスタッフ(副シリーズ構成)として名を連ねている点も注目していきたい。
同じく4月新番のオリジナルアニメ「翠星のガルガンティア」のイベントには、石川界人、金元寿子、茅野愛衣、阿澄佳奈、小西克幸が出演。指定されたキーワードを使って、ガルガンティアの世界観などを解説するコーナーでは、迷走するキャストもいたものの、作品の舞台は、陸地がない水の星・地球で、人々は巨大な船団を組んで暮らしており、その船団の一つがガルガンティア、といった基礎設定をきっちり解説。
今作では、「魔法少女まどか☆マギカ」など、常にショッキングな展開で話題を集める虚淵玄が、シリーズ構成、脚本を担当。人気漫画家の鳴子ハナハルが原案を務めたキャラクターたちを見る限りは、明るいSF冒険ものというイメージなのだが。果たしてどんな物語になっていくのか……。
魔法少女たちの名セリフに感涙!
「TVシリーズが大人気」→「劇場アニメ化」という流れが、ヒット作の既定路線となってきた近年のアニメ界。「ACE2013」でも、劇場作品のイベントが数多く開催された。
「劇場版 魔法少女まどか☆マギカ」のステージには、まどか役の悠木碧ら魔法少女のキャスト全員と、キュゥべえ役の加藤英美里が出演。まずは、昨年大ヒットした前編と後編のBlu-ray(完全生産限定版と通常版の2種類)、DVD(DVDは前編と後編が別売り)が7月24日に発売されることが発表された。続いて、2013年秋に公開される完全新作「[新編]叛逆の物語」の予告編を上映。キャスト陣も、まだ台本は受け取っていないらしいが、予告編の中に隠されたある秘密については説明を受けた様子。
最後の挨拶では、キャスト全員が劇中の名セリフを生披露。メインキャラの全員に、台詞を聞くだけですぐに思い出せて、涙ぐんでしまうような名シーンがあるのも、ドラマ性の濃い「まどか☆マギカ」ならではだろう。
8月31日に公開される「劇場版 あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」のイベントは、めんま役の茅野愛衣、あなる役の戸松遥、つるこ役の早見沙織が登場。即興で「劇場版あの花」のCMを作る企画は、カオスで笑いの絶えない展開に。3種類作られたCMは、今後、公式サイトなどで公開される可能性もあるらしいので、楽しみにしたい。筆者のオススメは、戸松遥のアドリブ力の高さがフルに発揮された「腹話術編」だ。
また、TV版の名シーンや最終回の1年後などを描いた新作カットを含むトレーラームービーも上映。最後に、3人がED主題歌の「secret base 〜君がくれたもの〜」を披露すると、気持ちは、放送を毎週楽しみにしていた2年前へ、一瞬のうちに引き戻された。
2月10日のライブイベントで劇場アニメ化が発表されたばかりの「アイドルマスター」は、正式タイトル「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」を発表。さらに、8周年ライブツアー「THE IDOLM@STER 8th ANNIVERSARY HOP!STEP!!FESTIV@L!!!」の開催と、ベストアルバムシリーズ(全4枚)の発売も明らかになった。
個人的に、昨年の7周年ライブに行けなかったことが、2012年最大の後悔となっている筆者(参戦したエキレビライターのたまごまごさんが羨ましい……)。このステージで、天海春香役の中村繪里子ら5人の生ライブを観たことで、8周年ライブこそは参戦するという決心を、さらに強くしている。
ちなみに、気になる劇場版の内容については、まだ秘密のようだ。
ステージ上でスカートめくりが!?
PS3用RPGが原作の「超次元ゲイム ネプテューヌ」のステージには、ヒロインの一人・ノワール役の今井麻美と、ノワールの妹ユニを演じる喜多村英梨が登壇。2人ともトークスキルが高い上に、人気ラジオパーソナリティ鷲崎健の巧みな司会もあって、爆笑しっぱなしの30分に。中盤から登場した向井雅浩監督のノリも良く、登場するキャラクターたち(美少女ばかり)の可愛さを熱弁。約20分の登場中、10回以上も可愛いという言葉を連呼していたほどだ。初公開された新作PVの映像も監督の言葉通りのクオリティで、夏からの放送に向けて、会場に来たファンの期待値も一気に高まっただろう。
最後に紹介するのは、4月新番の中でも筆者が最も期待している作品の一つ「とある科学の超電磁砲S」のステージ。登場したのは、御坂美琴役の佐藤利奈、白井黒子役の新井里美、初春飾利役の豊崎愛生、佐天涙子役の伊藤かな恵。1期終了から3年が経っているものの、その間も、OVAや、スピンオフ元の作品「とある魔術の禁書目録」の劇場版で共演していたためか、4人のコンビネーションは完璧。
初春のトレードマークである花飾り付きのカチューシャをつけている豊崎を見ながら、佐藤と新井は「初春がいる!」と大盛り上がり。
もちろん、豊崎の白いワンピース(超絶、似合っていた)は、めくられることが無かったのは言うまでもない。
残念ながら、初春のスカートめくりシーンは、4月12日から放送されるアニメの中でのお楽しみとしておこう。
(丸本大輔)