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売春島から裏カジノまで。『漂白される社会』著者・開沼博さんに聞く

売春島から裏カジノまで。『漂白される社会』著者・開沼博さんに聞く
『漂白される社会』(ダイヤモンド社)。500頁近くに及ぶ本書の取材をわずか6ヶ月の間の連載で行っているところに開沼さんの気合と意気込みが感じられる。「漂白される」という言葉を提示することによって、人々が社会の「周縁」に目を向けることを望んでいるという
開沼博は紛うことなきエリートである。

医者の息子として生まれ、福島県内有数の進学校から東大へ進み、博士課程に在籍する。多くの言論誌に福島や原発に関する論稿を寄せる気鋭の社会学者としての開沼の経歴は王道感に満ち、中には香ばしいエスタブリッシュメント臭を見出す人もいるだろう。

その開沼の最新刊『漂白される社会』 では、ホームレスギャルの移動キャバクラ、売春島、脱法ドラッグ、裏カジノなどと、王道とは程遠い「周縁」の世界ばかりが掘り下げられている。

一般企業に就職 することを「民間に行く」と言って憚らないカルチャーの東大街道を歩みながら、勝ち組と呼ばれる人が一生触れることもないようなテーマばかりを、なぜ開沼は追い求めるのだろうか。

「高校時代は勉強ができれば文系なら法学部、理系なら医学部を目指すべきという価値観の中で過ごしました。医者になりたいわけでもないのになんで医学部を目指さなきゃいけないんだろうと悶々としていました」

そのなか出会ったのが、社会学者・宮台真司だった。

「オーム真理教やブルセラ・援助交際など、社会の周縁部のフィールドワークをしっかりされていた宮台さんは『もういい大学に入って、いい会社に入れば幸せになれる時代じゃない』と言い切ってくれました。その影響を受け、彼のように地に足の着いた取材のできるような物書きになりたいなと思うようになったんです」

その思いを胸に学部時代から実話誌のライターの仕事を求め、売春からヤクザに関するものまで「何でも取材した」という。ひ弱なエリートと対極にあるタフなその実体験こそが、無精髭に包まれた肝の据わった今日の開沼の面構えを培ってきた。

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