《一番「ダメだな」って思ってたのが土屋》
─── 塙さんと土屋さんは、創価大学落語研究会の出身ですが、大学時代はコンビではなかったわけですよね。そもそも、お二人が「ナイツ」を結成した経緯は?
塙 今の形になったのは僕が大学を卒業した後ですが、その前にも、大学の別な人間と「ナイツ」を組んでいたんですよ。それが自然消滅し、何人かに声をかけたら一学年下の土屋だけが「やります」と言ってくれて。それで組むことになったんですよね。
─── じゃあ、結果的に一緒になったというか……でも、誰でもよかったわけではないですよね。
塙 誰でもよかったわけじゃないんですけど、ちょうどその時、僕は大学4年の卒業間際で焦っていたんですよ。周りのみんなは就職先や進路が決まっているし。で、自分でもさすがにヤバいなと思って、一回進路相談課みたいなところに行ってみたら、「就職しろー就職しろー」の一点張りで。学校としてはやっぱり就職させたいわけですよ。
─── 就職率、といった数字にも影響しますもんね。
塙 で、「これは、あんまり俺自身のことは見てくれてないな」と思って、だったらもう自分でなんとかするしかないなと。それで、元々漫才をやりたかったこともあって、改めてコンビを組もうと思って声をかけた三人の内、二人には断られて、残ったのが土屋で……これ、今までも土屋には言ってないんですよ。なんか悪いんで(笑)。だから、「土屋にだけ声をかけた」みたいになってるんですけど、本当は三人に声をかけてるんです。