8月に入り、暑さのレベルがさらに一段上がった感じで、蝉の声もますます激しくなってきた。雑誌やテレビでカレー特集をしょっちゅう目にする今日この頃、食欲がないときも不思議とカレーだけは食べたい気持ちになるから不思議ですよね。

そんな中、束の間の避暑気分が味わえる、「逗子なぎさホテルカレー」なるレトルトカレーを発見した。「逗子なぎさホテル」だなんて、まるで小説に出てきそうな名前だけれど、大正15年から平成元年まで逗子に実在した日本初のリゾートホテルなのだとか。しかも、葉山の御用邸近くということもあり皇族の休養施設として使われたり、政財界のVIPがお見合いや食事の場所として使ったり、作家の伊集院静氏が若き日に8年余り滞在したことでも知られる、なんともロマンチックな物語を秘めたホテルなのである。

残念ながら、このホテルは昭和という時代と共に壊されてしまったのだが、今なおそのクラシックな佇まいやゆったりした空気感を懐かしむ人も多く、「伝説のホテル」として語り継がれているのだそう。私も御茶ノ水の「山の上ホテル」とか横浜の「ホテルニューグランド」など歴史のあるクラシックホテルが大好きなので、今も「逗子なぎさホテル」があったならぜひ泊まってみたかったなあ……としみじみ。

ちなみに、なぎさホテルのカレーというのは、マレー風のチキンカレー。今上天皇がまだ皇太子様であられた頃に、裏メニューとしてつくられていたものという。それがどうして、平成の世に出ることに? 仕掛け人の内田こづえさんにお話を伺ってみたところ、