逆に言えば、濃密なテーマ性や、エッジの尖った思弁性を求めると、肩すかしかもしれない。大活劇なのだから。
初めて『スター・ウォーズ』を観た時、ぎゃーすげーと驚愕し、ワクワクし、現実世界にもどりたくないとまで思ったあの感覚。そっちに近い。
と思ってたら、J.J.エイブラムス監督は『スター・ウォーズ』次回作に抜擢されたとか。
J.J.エイブラムスは、『アルマゲドン』の脚本を手がけ、2004年放映スタートのテレビドラマ『LOST』(めちゃくちゃ面白いからひとまず1話だけでも観るがよいよ! huluにもある)で大ブレイク。トム・クルーズ主演の『M:i:III』で映画監督デビュー、怪獣映画の傑作『クローバーフィールド』を制作し、2009年『スター・トレック』の監督となる。
『スタートレック イントゥ・ダークネス』も、J.J.エイブラムス節満開。
最初からフルスロットル、はじまって3秒で観客をひきつける。
真っ赤で奇っ怪な植物群の間を逃げる二人。追う二ビル星人たち。
「何をやった?」「盗んだ」「何を?」「あいつらの崇拝してるもの」
背後では火山が噴火寸前。逃げる二人は、カーク船長とマッコイ少佐だ。
一方、スポックは噴火を止めるために噴火口の中へ。ところが途中で命綱が焼き切れて、噴火口に落下。
逃げるカークとマッコイ。だが道は途切れ、断崖絶壁。
と、あああ、ここまでで、まだはじまって数分。