いまやショコラトリー(チョコレート専門店)は珍しくない。
失恋ショコラティエでマツジュンがオープンしたお店もショコラトリーです。


フランスのパリにショコラトリーの文化を浸透させたのが、「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」。

ショーケースに並ぶチョコレート1粒から購入できて気軽にその場で食べられるし、箱に詰めてもらえば立派なギフトになる。
1977年、ガナッシュの魔術師と称えられた人物・ロベール・ランクスが創業したショコラトリーです。

当時、チョコレートを食べるのはクリスマスや復活祭などの特別な日だけとされていたフランスに、チョコレート専門店をオープン。
フランスの人々が受け入れてくれるか分からない状況で、ロベール・ランクスが作り出す繊細なチョコレートは人気となり、二号店を開くことになりました。
こうして、彼の後に続き、多くのショコラティエたちがショコラトリーをオープンさせ、フランスでも日常的なスイーツとしてチョコレートを楽しむようになったそうです。


日本で一番有名な海外の高級チョコレートは、おそらくベルギー王室御用達の冠でおなじみの「ゴディバ」でしょう。

ゴディバの日本初店舗は1972年に日本橋三越にオープン。
いまやゴディバは日本国内に約200店舗以上あり、コンビニでも買えるほど。

ひとつ言っておきますが、「ゴディバ」は日本での読み方です。
海外では「ゴダイバ」と言わないと分かってもらえませんのでご注意を。
アメリカのスイーツ店にゴディバのケーキがあって、「ゴディバケーキ プリーズ」と言って、
思いっきり「はあん?」みたいな態度されたなあ。
あれは恥ずかしかった。

さて、話を「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」に戻しますが、
ココのイチオシは創業者ロベール・ランクスの手法が受け継がれているガナッシュ。

プレーンなミルクガナッシュ「シルビア」

ガナッシュとは、チョコレートにクリームや牛乳などを混ぜ合わせたチョコクリームのこと。
まわりをコーティングするミルクチョコは、ミルクの味がほどよく、プラリネクリームや洋酒、フルーツソースといった他の味を感じない。
ほどよいやわらかさが舌の上に残り、たっぷりとチョコを味わえる。

そして、お店のこだわりポイントが、もうひとつ。

まわりを包むチョコの厚さを薄くしていること。
コーティングを薄めしているので、口に入れた時にパリッとします。


他にミルクチョコ系のガナッシュでのおすすめは
ガナッシュがやわらかなムースタイプの「ボエーム」、キャラメルムース味の「リゴレット」。

商品紹介には“ほんのりヘーゼルナッツのような香り”と書いてありますが、味には一切感じません。
「シルビア」よりもクリームがやわらかいので、舌の上ですっと溶ける味を楽しみたい場合は「ボエーム」がよいです。
「リゴレット」はミルクチョコ+キャラメル味。
キャラメルの味がほどよく、ミルクチョコの味を殺さないようになっている。

さらにここのスゴイところは、チョコレートを詰めてくれる箱にあります。
こちらのお店の箱はフランスの超高級ブランド「エルメス」と同じ工房で作成されているんです。

エルメスのバッグ等を買うと、必ずついてくるのがブランドマークの入ったオレンジの箱。
その箱を作っている工房で同じように作られている。

このチョコをもらった人は「すごい!高そう!」と思うのは間違いありません。

女性がもらえば誰でも喜ぶチョコレートですよ。
あ、バレンタインは男性に贈るものでしたね。
チョコ好きとしてはホワイトデーと交換してほしいと思ってますけど。

「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」の本店はパリにあり、
日本には表参道、六本木、銀座、丸の内にブティックがあります。
定番のガナッシュやトリュフ、他には焼き菓子、タルトやケーキ、アイスクリームも販売。

あまりにもこのお店を気に入ったので、日本だけじゃなく、フランスの全7店舗、さらには香港でも全7店舗をまわるという、
日本、フランス、香港にある3カ国分の「ラ・メゾン・デュ・ショコラ」を制覇。

制覇って何かっていえば、単純に全店舗でチョコを買った、という自己満足な話です。
スタンプラリーをやってるじゃないし、同じものしか売っていませんけどね。

もちろんバレンタイン限定商品も多数揃っています。
10年ぐらい前、バレンタイン当日に購入しようと思って行ったことがありますが1時間待ちでした…。
売り切れることもありますから、早めの準備をおすすめします。
(小林美姫)