芥川賞直木賞フェスティバル、3ステージ目。

北村薫
桜庭一樹
宮部みゆき
の三人によるビブリオバトルだ。


3月1日、15時から16時まで。

各自が一押しの本を5分間プレゼン→客席からの質疑応答→最後に投票→いちばんを決める、という仕組みのバトルだ。

北村薫プレゼン「鶴八鶴次郎」
別れることはつらいけど君のためなんだって話は日本的という人もいるけれど普遍的な話で、ここに物語のパタンのひとつの原型がある。第一回直木賞受賞作。

桜庭一樹プレゼン「赤目四十八瀧心中未遂」

東京から大阪に移動した主人公の話を、魔女、お姫様、謎の少年、入れ墨師が登場するダークファンタジーとして読む、という読み。異界に迷い込んだ主人公の運命は、いかに。

宮部みゆきプレゼン「昭和の犬」
第150回直木賞受賞作。「恋歌」とともに審査委員10名満場一致で受賞した作品。とにかくいいから読んでって言いたくなる小説。おにぎりを握ってるシーンで、「言葉って伝わらないなー」と思って、笑いながら泣いてしまった。


「夜の蝶」という言葉を作ったのは川口松太郎さんだそうです」って宮部さんによる豆知識も飛び出したり、対話のなかで「小説は古びにくいもので、むかしに書かれた小説を読んでも今を描いている」という話題にもなった。

もっとおもしろくて詳しいリポートを、近日中に青柳美帆子がお届けします。(速報担当:米光一成)

「芥川賞&直木賞フェスティバル」速報!リンク集
綿矢りさ&道尾秀介:作家は破滅的な職業か編
島田雅彦&桜木紫乃:男は少年、女は魔女編
北村薫&宮部みゆき&桜庭一樹:ビブリオバトルでガチ勝負編
北方謙三&川上弘美:殴り合いをして小説書いての繰り返し編

・辻村深月&円城塔:大人が薦める本を書いてたまるか編

・川上未映子&桐野夏生:男が搾取してきた日本文学編
・角田光代&奥泉光:直木賞選考委員は欠席ばかりしていた編
・林真理子&浅田次郎:映画やコミックだけじゃ底が浅い。本を読め編