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美輪明宏がコシノジュンコに一言「私は、本物でなければ舞台に立てない」「日本のアングラ演劇」2

美輪明宏がコシノジュンコに一言「私は、本物でなければ舞台に立てない」「日本のアングラ演劇」2
九條今日子ほか監修『寺山修司劇場『ノック』』(日東書院)<br />2013年に東京・青山のワタリウム美術館で開催された「寺山修司展 『ノック』」を記念して刊行された書籍。天井桟敷の各公演についてくわしく解説されている。
前回とりあげたアートシアター新宿文化で、1967年、寺山修司主宰の演劇実験室「天井桟敷」が「毛皮のマリー」という芝居を上演しました。このとき衣装を担当したのは、新進気鋭のファッションデザイナーだったコシノジュンコです。コシノは公演のため、少ない予算をやりくりして洋服の仮縫い用紙を何色にも染め分けてデザインしました。しかし主演の美輪明宏(当時は丸山明宏)はこの衣装が気に入らず、「私は、本物でなければ舞台に立てない」と言って、何と自前でジバンシーのシルクのドレスをつくってしまいます。

このエピソードは、寺山の当時の妻で、ともに「天井桟敷」を設立した九條今日子(当時の名前は映子)が著書『回想・寺山修司』で書いていることです。九條はこの本が角川文庫で復刊されてからほぼ1年後の今年4月30日に亡くなっています。

寺山と離婚したのちも劇団の運営に従事した九條は、彼の没後にいたっても、作品の管理や記念館の設立などその遺志を次代へと引き継ぐため精力的に活動しています。もともとは松竹歌劇団(SKD)出身の女優で、美輪とは当時から親しくしていました。それを知っていた寺山は彼女に、天井桟敷の旗揚げ公演「青森県のせむし男」に際して美輪への出演交渉を任せます。ただ、このときの美輪の役は「醜悪の老女」というものでした。それだけに九條は困惑しながら美輪のもとを訪ねたものの、「面白いねえ、引き受けるわ」と快諾され、拍子抜けしたといいます。

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