アイドルグループ、AeLL.が9月14日のライブを最後に活動を休止する。2011年元日にデビューし、TOKYO IDOL FESTIVALでは4年連続でメインステージに出演。
ライブだけでなく、“AeLL.村プロジェクト”として農作業や米作りなど様々な企画にも挑戦した。デビューからの3年半とラストライブへの意気込みを、メンバーの4人(西恵利香、篠崎愛、石條遥梨/しじょうはるな、鷹那空実/たかなくみ)に聞いた。


■みんなと会わなくなることが想像できない(西)

───いきなりなんですが、活動を休止することになった理由から教えて下さい。
西  うーん、今後はそれぞれ、ソロに専念しましょうということですね。ファミリー(AeLL.ファン)のみなさんをおどろかせてしまって申し訳ないと思ってます。
───それはみなさんで話し合って出した結論?
西  というより、社長に告げられて、という感じで。
4月のセカンドアルバムを出してすぐくらいのタイミングで言われて、突然だったから私たちもおどろいて。
───ではみなさんとしては、続けたいという思いが強かった?
西  そうですね。
石條 できれば続けたかったけど……。
西  まぁ社長がそう言うなら仕方ないかと。
鷹那 いろいろな事情もあったと思いますし。
篠崎 社長が独特の感じなので、決めたら譲らないというか(笑)。

───なるほど。ファンとしては、ケンカ別れする感じではないようで安心しました。
西  それは全然ないですね、本当に仲いいですし。
篠崎 デビューして3年半経ったんですけど、すごい貴重な時間だったんですよ。
鷹那 青春だったね。
石條 うん、もう生活の一部だった。

鷹那 初期は毎日ライブしてたし、それが当たり前で。
石條 一日会わないだけで「久しぶり!」って感じだもんね。
───活動休止を発表してから、ファンのみなさんの反響はいかがでしたか?
西  ライブで泣いてる方もいて……。まだ整理ついてない人も多いみたいで、本当に申し訳ないなって気持ちです。私たちもまだ気持ち的にザワザワしてるし。
篠崎 実感わかないよね。

鷹那 ないない。
石條 ラストライブが終っても、まだ次があると思っちゃいそう。
西  みんなと会わなくなることが想像できないよ。
篠崎 移動の車の中とかでふと思うんだよね、下らないこと言って笑ってるけど「あぁ、この時間なくなるんだ」って。
西  どうなるんだろうって思っちゃう。それくらい当たり前だったんですよ、4人でいることが。

石條 会わなくても連絡は取れるじゃん?
鷹那 でもみんな自分から連絡するタイプでもないでしょ。絶対しなくなるよー。
西  だから最近、用事がなくても「メールしようかな」って思っちゃう。
篠崎 twitterもあるじゃん! 
西  うん、ムダに絡んじゃうと思う。
篠崎 だからみんなもtwitterもっと更新しよう! 

■おいしいものに出会うと共有したくなる(篠崎)

───ものすごく話が逸れるんですが、twitterといえば篠崎さんのツイートが話題じゃないですか。
篠崎 あー……。

西  そうなの?
篠崎 ……(小声で)食べもののことですよね?
───はい。ご飯の写真ばっかりということで。
篠崎 それね、めっちゃ言われるんですよ……。
西  そういうことか! でもガチで食べてるもんね。
篠崎 食べてるねぇ。
西  だからうちらが食べものの写真を載せづらいんですよ、愛ちゃんほどおいしそうに撮れないから。
鷹那 そうそう、写真うまいよね!
篠崎 それはやはり、愛情だよね、食への愛が違うんだよ。
西  確かにね!(笑)
篠崎 ファンの方が勝手に「篠崎愛の8月の食事」みたいにまとめてくれてるんですよ。
石條 そうなのー!?
西  おもしろーい!
篠崎 カロリーも計算されててね。
鷹那 それはヤダー!!
西  そんなことになってたのね。
───そういう状況を、篠崎さん自身はどう思ってるのかなって。
篠崎 ご飯ねぇ……。
───あ、もしかして気にしてます?
篠崎 してますよ! さすがに多少は! だって「今月の篠崎愛は○○万カロリー」とか書かれるんですよ。
西  あはははは!(笑)
篠崎 でも純粋にね、おいしいものに出会うと共有したくなるんです。
───「これすごいよ!」って言いたいんですね。
篠崎 そうそう。みんなにも食べて欲しいし。でも……どう思います? やめたほうがいいのかな?
───いや、続けるべきだと思います。
西  うん、おもしろいじゃん。
篠崎 ですよねー!

■どんな大変そうなことでも、やっちゃえば楽しい(石條)

───話を戻すと、デビュー当時のことは覚えてますか?
西  はい、はっきりと。このメンバーでやるって聞いた日に、いきなり(鷹那)空実が入ってきたんですよ。
鷹那 直前にオーディションを受けてて、社長と話して、「いつからレッスン来れるの?」みたいになって、連れて来られたらデビューすることになってた。だから何も分からないまま始まって……怖かった。
篠崎 そうだったんだ!(笑)
鷹那 もっと気軽にやろうと思ってたし、こんな風になってるとは思わなかったんです。
西  でも愛ちゃんは先に知ってたんだよね?
篠崎 アイドルやるとは聞いてた。あと、マラソンやるのも知ってた。(※デビューから複数回、ハーフマラソンやロードレースに参加している)
西  え、決まってたんだ。それでよく参加しようと思ったね。
篠崎 空実も言ってたけど、こんなことになると思ってなかったんだよ。予想よりすごい大変だったし、想像してたのと全然違うもん。もっとキラキラしてて、かわいい衣装着れると思ってた。
西  まさか富士山に登るとはね。(※2013年、富士山の世界遺産登録を目指した応援団リーダーに就任し、富士登山にも挑戦した)
石條 楽しかったけど、キツかったねー。
篠崎 大変なことばっかりだったよ。
───いやになったり辞めようと思ったことはなかったんですか?
篠崎 社長には文句言ってましたけどね。
西  毎日ですよ。
篠崎 いろいろ企画を相談されるんですけど、毎回「これ本当にやるんですか?」「誰が楽しいんですか?」って。
西  でも最終的には社長があんな感じなので、「お前らなら大丈夫だろ!」みたいな。
篠崎 言いくるめられちゃうんだな。
───でも本当に辞めることはなく、3年半も続けてこられたモチベーションは?
石條 どんなに大変そうなことでも、やっちゃえば楽しいんですよ、やっぱり。
篠崎 そこだな! 結局さ「楽しかっただろ? やってよかっただろ?」って言われると、反論できない。
西  チクショー! って思いつつね。
鷹那 だから最近は、「まあなんとかなるのかな」って思うようになっちゃいましたね。
───3年半いろいろな活動をしてきた中で、特に印象に残っている楽しかったことはなんですか?
西  あ、楽しかったことですか? 辛かったことばかり聞かれるんですよね、私たち。
石條 そうそう!
鷹那 私も今「大変だったことは?」って聞かれるのかと思って、富士山が思い浮かんでた。
西  楽しかったのは、やっぱりワンマンライブかな。
石條 ライブで流すためにドラマ撮ったりしたよね。
篠崎 限られた予算の中でやれることをみんなで考えて。特に去年の年末(12月28日/品川ステラボール)は演出も凝れた気がして、すごい楽しかったですね。

(後編へ続く)

■プロフィール
AeLL.(エール)
健康・エコ・環境問題に取り組むアイドルをコンセプトとし、グループ名は「Activity Eco Life with Love」の頭文字が由来。2013年には年越しライブや東名阪でのワンマンライブを成功させ、映画「たいむすりっぷメガネ」にメンバー全員が出演。2014年4月にセカンドアルバム「4/4 YON BUN NO YON」をリリースした。南アルプス市に村を開墾した“AeLL.村プロジェクト”や富士登山などのイベントでは多くのファンと共に汗を流し、メンバーとの距離の近さも人気となっていた。

■「AeLL.ラストワンマンライブin東京~三年半ほんとうにありがとう~ 」
日時:9月14(日)開場 14:00 開演 16:30
場所:新宿ReNY
料金:3500円(ドリンク代別)
※当日券も発売予定。詳細はAeLL.公式サイトにて。