倖田來未 上空からベンツに乗って登場! シルク・ドゥ・ソレイユを彷彿とさせる命綱なしのエアリアルも

■KODA KUMI LIVE TOUR 2015 ~WALK OF MY LIFE~
2015.06.28(SUN) at さいたまスーパーアリーナ
(※画像8点)

倖田來未にとって約2年ぶりの全国アリーナツアー【KodaKumi 15th Anniversary Live Tour 2015 ~WALK OF MY LIFE~ supported by Mercedes-Benz】が 6月28日、さいたまスーパーアリーナでツアーファイナルを迎えた。

倖田來未 上空からベンツに乗って登場! シルク・ドゥ・ソレイユを彷彿とさせる命綱なしのエアリアルも

3月にリリースしたオリジナル・アルバム『WALK OF MY LIFE』を引っ提げ、4月4日から8都市12公演に渡り、総計11万人を動員した同ツアー。
今年は倖田來未にとって、メジャーデビュー15周年という節目の年ということもあり、アーティスト倖田來未の軌跡と進化、さらに未来の倖田來未を予感させるべく、新たな側面をのぞかせ、1万6千人の観客を熱狂させた。

終始、驚きの連続であったこの日。なんとオープニングは、上空からベンツに乗って登場! サングラスにファーコートをはおり、フロントに腰掛けながら「You can keep up with me」を熱唱する倖田來未。ゆっくりと下降し、大胆にサングラスを外すと、場内から悲鳴にも似た歓声が沸き起こった。まるでしなやかな女豹のように鋭い目つきをみせ、「Mercedes」では、さらに攻撃的なパフォーマンスを展開。「House Party」では、ピンクのピンヒールで、得意のキレのあるダンスで観客を圧倒。続く「BUT」~「Shake It Up」~「D.D.D. feat.SOULHEAD」のメドレーでは、観客と絶妙な掛け合いを行い、息の合った両者のコラボレーションに、改めて彼女がライブで培ってきたファンとの深い絆を感じさせた。

倖田來未 上空からベンツに乗って登場! シルク・ドゥ・ソレイユを彷彿とさせる命綱なしのエアリアルも

一変して、「hands」では、生バンドをバックに情感こめてバラードを歌いあげ、パフォーマンスではなく、歌のみで観客を楽曲世界に引き込んでいく。「Sometime Dreams Come True」では、今までツアーでは選んでこなかったカーキとイエローの中間カラーを敢えてセレクトしたというドレスをなびかせながら、スタンドマイクを力強く握りパワフルなボーカルを轟かせる。圧倒的な歌唱力を誇りながらも、異彩を放つボーカルもまた彼女の魅力であるが、さらに今ツアー、アルバムのタイトルチューンである「WALK OF MY LIFE」では、それまでとは対照的な緊張した面持ちで、ピアノの弾き語りを披露。ひたむきな想いを一つひとつの音色に託すように、熱いメッセージを歌声に乗せて表現すると、自然と拍手が起こり、会場は温かな空気に包まれた。

彼女曰く、「自身の体を使ってできることを最大限に取り入れた、これまで以上に自分次第で左右されるステージ」というだけあり、セットもこれまでの豪華絢爛なものから、LEDのみというシンプルな作りに。
その一環として、重厚感あふれるロックチューン「Fake Tongue」では、ドラムに加えて初めてギター演奏トライした倖田來未。そのほか、「Dance In The Rain」で見せたシルク・ドゥ・ソレイユを彷彿とさせる命綱なしのエアリアル、豪快に水しぶきを上げながら、どんどん回転するスピードを上昇させていく、まさに体を張った彼女の全身全霊のパフォーマンスには、言葉を失うほど、そのきらびやかでしなやかな女性(芸術)美に釘付けとなった。

倖田來未 上空からベンツに乗って登場! シルク・ドゥ・ソレイユを彷彿とさせる命綱なしのエアリアルも

さらにこの日は、7月22日に発売するコレクション・アルバム『SUMMER of LOVE』の中から新曲「HURRICANE」を初披露したのみならず、「15周年イヤーを迎えたということで、懐かしい曲も歌いながら、1曲でも多くみなさんと一緒に楽しい時間を過ごせたらいいなと思います」と、「人魚姫」や「Butterfly」をはじめ、ファンのリクエストで「Rain」をアコギとキーボードの音色をバックに久々に熱唱するなど、新旧織り交ぜた計34曲(アンコール含む)を披露。本編ではショートMCのみであったが、アンコールになると、いつもの親近感溢れる明るいトークで、一気に1万6千人との距離を縮めた。

「今回はアルバム『WALK OF MY LIFE』を引っ提げたコンサートになっているのですが、『人がどう思うかではなく、自分がどう生きたか』をテーマにアルバムを作らせていただき、ライブをやらせていただきました。もうすぐ15周年なんだなというときに、たくさんの方に『この15年どうでしたか?』と聞かれ、改めて考えてみると、少しでもほかのアーティストさんと違うことをして目立ちたい、倖田來未という人を少しでも多くの人に知ってもらえたらいいなと思って、本当に色々なことにチャレンジしてきた15年だったと思います。もちろんそこには楽しいことばかりではなく辛いこと、悩んだこともあります。でも、自分がかっこいいと思うことを貫き通したいなと思ったし、私は私らしく、自分を信じて、15年やってこれたんだと思います。ファンの人からの手紙とかメールとか読んでて、最近、周りの目を気にしている人がすごく多いなって感じるんですけど、周りがどう言おうと自分らしい人生だったな、楽しかったなって思えるような人生を送ってほしいなって。自分の夢に対して、周りに無理だよと言われたとしても、それが無理か無理じゃないか決めるのは自分だから。チャンスはたくさんある。それをものにして、自分の勘を信じて、自分のやりたいことをやり通してほしいなって。
そんなことを思いながら、このライブをやらせていただきました。結婚して、家庭ができて、環境が変わっても、たくさんの人が私のライブに遊びに来てくれて、みんなの笑顔を見れて、ほんとに幸せです」

倖田來未 上空からベンツに乗って登場! シルク・ドゥ・ソレイユを彷彿とさせる命綱なしのエアリアルも

これまでの感謝とこれからへの決意を告げるなか、バックスクリーンに、スタッフたちの写真とともに“組長!お疲れ様でした!! また一緒に仕事しましょう! 倖田組一同”と書かれたメッセージが。それを見て涙ぐむ倖田來未。

「愛の詰まったスタッフばっかりで。このステージを成功させるために、一生懸命頑張ってくれてるスタッフ、サポートメンバーがいるからこそ、倖田來未としてステージに立たつことができるし、何よりチケット一枚一枚手に取ってくれたみんながいるから、こうしてみんなの前で歌うことができるんだと思います。32年間生きてて、いろいろ辛いこともありましたけど、みんなに倖田來未と一緒に歩いてきたよかったな、倖田來未の音楽聞いていてよかったなって胸を張って言ってもらえるようなアーティストでいたいし、これからもみんなのことを裏切らない、背中を押せるような曲を作って、大きな夢を追いかけて行きたいと思います」と、ラストナンバー「walk」を披露。涙を流しながらも、倖田來未らしく、しっかりと歌い上げ、最後は笑顔で「今日は本当に素敵な笑顔をありがとう!」と両手を広げ、身に着けていた帽子と靴、Tシャツとジーンズをステージに置くと、彼女は、再び天井からつるされた白い布の中へ。羽を得た蝶のように空を舞う美しいシルエット、躍動的で幻想的な光に目を奪われていると、場内が暗転。スクリーンに彼女からのメッセージが浮かび上がった。

倖田來未 上空からベンツに乗って登場! シルク・ドゥ・ソレイユを彷彿とさせる命綱なしのエアリアルも

「今、私は私でいますか?
心は嘘をつかない。
私は、私らしく あなたは、あなたらしく。
人がどう思うかではなく、自分がどう生きたか。

自分を信じて。
WALK OF MY LIFE
WALK OF YOUR LIFE」

倖田來未 上空からベンツに乗って登場! シルク・ドゥ・ソレイユを彷彿とさせる命綱なしのエアリアルも

アーティストとして、一人の女性として、つねに自身とまっすぐに向き合ってきた彼女。ここまでの道のりは決して平坦なものではなかった彼女だが、卓越したライブパフォーマンスや派手な衣装、洗練された楽曲、抜群の歌唱力のみならず、何より彼女の嘘、偽りのない等身大の姿が多くの人たちの心を捉え、動かしてきたといえるだろう。毎回こちらの期待値をはるかに超えるアイディアと演出、飽くなき探究心には頭が下がる一方だが、すべてはファンに最高のエンターテインメントを届けるため。この15年間、いわば自身との戦いを繰り広げてきた倖田來未であるが、何よりもファンが、彼女の心情を理解し、共に存在していたからこそ、彼女はつねにチャレンジ精神を持ち続けることができたといっても過言ではない。「くぅちゃん、15周年 おめでとう!!」と、ファンの寄せ書きでビッシリ埋め尽くされた手作りの垂れ幕も、彼女に対する深い愛情を感じさせ、それを見た倖田來未は、満面の笑みを浮かべ、童心に返って喜びを露わにしていたのが印象的であった。15年の集大成といえるツアー終え、ホッと一息つく間もなく、新譜のリリース、念願の海外公演、さらに8月には自身プロデュースのライブイベント【a-nation island ~KodaKumi15th Anniversary Premium Live ~】を控えている倖田來未。15年にしみじみ浸っている余韻はなく、すでに彼女はその先の未来へ向けて、着実に歩みを進めているのだった。
(取材・文/星野彩乃)

≪セットリスト≫
1. You can keep up with me
2. Mercedes
3. House Party
4. メドレー(BUT~Shake It Up、D.D.D. feat. SOULHEAD)
5. Introduction~WALK OF MY LIFE~
6. Lippy
7. hands
8. Sometime Dreams Come True
9. WALK OF MY LIFE
10. Rain
11. メドレー(Gentle Words~Gimme U)
12. Dance In The Rain
13. PIECE IN THE PUZZLE
14. Fake Tongue
15. Like It
16. HURRICANE(新曲)
17. メドレー(人魚姫~FREAKY)
18. メドレー(TABOO~HOT STUFF feat. KM-MARKIT)
19. BRING IT ON
20. メドレー(BE MY BABY~LOADED)
21. LIFE so GOOD!!
<アンコール>
1. メドレー(Lady Go!~WIND~I'll be there~Butterfly~LALALALALA~Poppin Love Cocktail feat. TEEDA)
2. walk

≪リリース情報≫
Collection Album
『SUMMER of LOVE』
2015.07.22リリース

【CD+DVD盤】
RZCD-59784/B / ¥2,800(税抜)
【CD+Blu-ray盤】
RZCD-59785/B / ¥3,500(税抜)
【CD盤】
RZCD-59786 / ¥2,300(税抜)
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7月8日よりiTunesにてプレオーダースタート

≪ライブ情報≫
【Koda Kumi Asia Live 2015】
2015.07.11(土)
台湾/台北・SHOWBOX文創立方
2015.07.12(日)
台湾/台北・SHOWBOX文創立方
2015.07.18(土)
シンガポール/*SCAPE The Ground Theatre

【Koda Kumi 15th Anniversary LIVE at UNIVERSAL STUDIOS JAPAN(R)】
2015.09.05(土)
開場 9:30(パークオープン9:00) 開演11:00
UNIVERSAL STUDIOS JAPAN(R) グラマシーパーク特設ステージ

≪関連リンク≫
倖田來未 オフィシャルサイト
倖田來未 レーベルサイト
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