「不発の核弾頭」と言えば爆笑問題、「電光石火の三重殺(トリプルプレイ)」と言えばネプチューンですよね。

「文科系語学エンターテイメントのパイオニア」というキャッチコピーで始まった『タモリのボキャブラ天国』。
視聴者から投稿されたダジャレを「バカパク」「シブ知」「ポイ」「小島あずかり」など独特のチャートで品評する番組としてスタートしました。『タモリのSuperボキャブラ天国』から、若手芸人による「ボキャブラ発表会・ザ・ヒットパレード」が始まり、以降『黄金ボキャブラ天国』など、若手芸人(=キャブラー)たちのランキングバトルが人気となりました。

キャブラーたちの中には、今のお笑い界を引っ張っている顔もちらほら。爆笑問題やネプチューンのほか、「邪悪なお兄さん」海砂利水魚(『気分は上々』でくりぃむしちゅーに改名)、「くいだおれパンクス」ロンドンブーツ1号2号、「自称ポストタモリ」出川哲朗、「回転禁止の青春」U-Turn(解散して土田晃之がピンに)、「青梅街道の蒼い星」アンジャッシュなども出演していました。

しかし、当時はインパクトを与えたものの、最近あまりテレビで見ない……という人も。あの伝説のキャブラーを振り返ります。

【伝説のキャブラーたちを振り返る!】


■「地獄のスナフキン」金谷ヒデユキ



芸能人を毒づく替え歌を、ギター1本で歌い上げる金谷ヒデユキ。毒舌の標的は番組のパネラーやキャブラーたちにも向き、「♪田中いらない一人でやれます~(『カナダからの手紙』より)」と爆笑問題の田中をいじるシリーズも好評。一度芸人を引退したものの、2010年に復帰。ライブ活動などを行っていますが、AMEMIYAと間違えられることも。

■「歌う阪急電車」幹てつや



歌ネタといえばもう一人。「♪ミ~キ ミキ ミキ ミキ ミキテツヤ~」でお馴染み幹てつや。キーボードを抱え、ゆるいビートでオリジナルソングを歌うスタイル。
成績は振るわず、いつしか最下位の常連に。しかし一度だけ、『黄金ボキャブラ天国』で2回連続高得点をマークし、メジャー昇格を果たしたことがあります。あまりの嬉しさにスタジオで号泣していました。

■「白い恐怖」へらちょんぺ

初登場時は全身白タイツ&白塗りで「三回づつ(山海塾)」というネタを披露。謎のピン芸人として強烈なインパクトを残した"へらちょんぺ"。ボキャブラ天国が芸人として初のテレビ出演であり、所属事務所も「オフィス へらちょんぺ」だったため、謎は深まるばかりでした。現在はエスパー伊東らが所属する芸能事務所「アネット」で活動。結婚式の余興なども行っています。

■「男色の悪魔」男同士



「伝説」といえばこのコンビも。江頭2:50がコンタキンテと組んでいた男同士。江頭が全裸で下ネタをするため、常に股間には黒いボカシが。生の股間をカメラに押し付けて「ポール・ドアップ!(ホールド・アップ)」など、今のテレビでは不可能とも言えるネタを連発。
一度「全裸禁止令」が発令され、服を着てネタをするもウケず、再び裸に戻る一幕もありました。

【意外な芸人も出演していた!】


ボキャブラ天国のイメージがない、意外な人も出演しています。「東京吉本の秘密兵器」極楽とんぼ、「燃えない闘魂」よゐこ、「顔面ギリギリガールズ」オアシズといった後の『めちゃイケ』メンバー。ずん飯尾が以前組んでいたコンビ「五反田のイタリア人」La.おかき。東京03角田がいた「鋼鉄十字軍」プラスドライバー。「背徳のストッパー」ココリコや、「天然ボケマシーン」キャイ~ン、「ライブの帝王」ホンジャマカの姿もありました。

それにしても、芸人についてるキャッチフレーズ、カッコいいのもたくさんありましたよね。「遅れてきたルーキー」「アジアの超特急」「列島危険地帯」「戦慄の不協和音」「彷徨のヒットマン」「魅惑のサラブレッド」……みなさんはどの芸人のキャッチフレーズか覚えてますか?
(井上マサキ)
「天国のスナフキン」
「"ミキミキミ~キ幹てつや" 」
「江頭2:50のがんばれ! エガちゃんピン5 アルティメット」
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