「娘に全く受け入れてもらえない時期がある」「お嫁に行く時のことを想像しただけで号泣」……など、パパの子育てをテーマにした4コマ漫画『きみといつまでも 泣き虫おとうちゃんの子育て500日』(宝島社)が人気だ。Amazon「子育て」カテゴリーにて1位を取得。
女性同士ならママ友をつくって子育てに関する相談をしあうことがあるが、なぜかパパ同士は仲良くなることがほとんどないという。
――お互いに仲良くなった方が良いと思うんですけど……。
「僕もパパ友が欲しくて、子育てに関するイベントなどによく参加するんですけど、男同士だと話がほとんど弾まないんです。話したとしても『お仕事は何をされてるんですか?』ぐらいで」(あおむろさん)
あおむろさんの奥さまは保育士である。子どもとの接し方にも慣れていて、叱るのは奥様の役目だった。ところが、それを続けていると「お父さんは何をしても怒らない」と思うようになったのか、いたずらもしばしばするようになった。
「怒るのが苦手で、『子どもが怖がったらどうしよう』と思ってしまって……。でも、そんなことも言ってられないので、つい先日怒ったんです。すると娘が泣いてしまって『あ!!』と思いましたが、しばらく反省してもらわないと困ると思って、つらい気持ちを我慢しました」
「娘が生まれると、知り合いの結婚式で新婦の姿を見ただけで『ウチの娘もいつかは……』と思ってしまうんです。新婦の家族のエピソードを紹介したVTRを見ただけで泣きそうになり、その後、新婦が入場する頃には嗚咽が止まらないほど泣いてしまうことあるんです」
同じような気持ちになる人は多いようで、涙腺が崩壊するとまではいかないものの、自分の子どもと重ね合わせてウルウルしてしまう人は多いようだ。
お母さんの前とお父さんの前とでは娘の反応がかなり違う。写真を撮る時に反応が違うだけでもションボリ。ここで戸惑うお父さんはかなり多いようだ。
「例えば、1歳の娘にチュウをしようとすると、反応の違いが残酷なほど露骨に出るんです。相手がお母さんだったら大喜び。でも相手が僕だと口を少しとんがらせただけでも『イヤ~~~~』っていう反応が(涙)」
――う、う~~~。それはつらい。
「特に、生後半年くらい経った頃に、娘にものすごく嫌がられた時期が2カ月ほどあって、僕がどのように接しても受けつけてくれなかったんです。それがものすごくショックで、マンガが描けなくなるほどでした。それでYahoo!知恵袋に質問したりして……」
――投稿したんですか!
「そしたら色々な方から『そういう時期は誰にでもありますよ』という回答をいただいて、それで随分と心が救われました。『旦那さんがイヤ』というよりも、お母さん以外の人が接してくるのがイヤに思う時期があるみたいで」
その「嫌がられ期間」が過ぎると以前の様子に戻るそうだが、それでも母親にベッタリな状態は変わらなかったそうだ。
「妻と3人でいると絶対に妻の方に寄っていきます。妻がいない場合は僕の方に寄ってくるのでそういう日は『ボーナスデー』って呼んでるんですけど、逆にドライな感じの時もあります」
――女性(女の子)の気持ちは変わりやすいですね(笑)そのほか、娘さんを見ていて「不思議だな」と思ったことは?
「床に落ちてる小さなゴミを見つけるのが異様にうまい(笑)。
なかなか大変である。
実は「Excite Bit コネタ」では2年半前にあおむろさんに取材させていただいた。あおむろさんは会社員として働く傍ら、「フリーペーパー漫画家」として活動。自作の漫画をコツコツと描いて配布したり、作品集を売ったりしていた。新婚だったこともあり、漫画に興味のない奥さんに気を使って、寝室の隅っこの小さなスペースで、小さな卓上ライトの下で漫画を描いていた。奥さんが「寝るよ」と言うと描くのをやめて寝る……という毎日だった。
――あれから環境は変わりました?
「おかげさまで、漫画を描く場所が寝室の隅っこからリビングのテーブルに昇格しました(笑)。以前は肩身の狭い思いをしていて、妻の目にあまり触れないようにコソコソと描いていたんですけど、Twitterの反応が多くなってきてからは応援してくれるようになりました」
――よかった! それにしても、あおむろさん、ちょっと痩せましたね。2年半前に比べて5キロくらいは痩せてません?
「何年かして、娘の運動会に出場することになった時に、コケないように運動をしてるんです。娘の前でこけたらものすごく恥ずかしいと思うんで……」
ほ、微笑ましい!
――それにしても、今後は、あおむろさんに子育ての相談をする人が出てくるかもしれませんね。
「でも、漫画に描いていることだとその時の状況は思い出せるけど、日々、色々なことがありすぎて、意外に忘れちゃうんです。
……だそうです。
(取材・文/やきそばかおる)
●『きみといつまでも 泣き虫おとうちゃんの子育て500日』(あおむろひろゆき著 宝島社刊)発売中。
待望の単行本化+描き下ろし。思わず「あるある!」とうなずき、笑い、ホロリと泣ける4コマ漫画の数々。本の帯では、坂本美雨さん、麻生久美子さんも絶賛コメントを寄せている。
作者のあおむろひろゆき氏のフォロワーは今や3万人に。Twitterに最大で月間750万インプレッションものアクセスがあるほどの人気を誇る。愛娘の子育てに日々奮闘中のあおむろさんにお話を伺いました。
パパ友作りは難しい
女性と男性の違い(「きみといつまでも 泣き虫おとうちゃんの子育て500日」あおむろ ひろゆき)
女性同士ならママ友をつくって子育てに関する相談をしあうことがあるが、なぜかパパ同士は仲良くなることがほとんどないという。
――お互いに仲良くなった方が良いと思うんですけど……。
「僕もパパ友が欲しくて、子育てに関するイベントなどによく参加するんですけど、男同士だと話がほとんど弾まないんです。話したとしても『お仕事は何をされてるんですか?』ぐらいで」(あおむろさん)
サボテンに向かって娘を叱る練習
叱る練習(「きみといつまでも 泣き虫おとうちゃんの子育て500日」あおむろ ひろゆき)
あおむろさんの奥さまは保育士である。子どもとの接し方にも慣れていて、叱るのは奥様の役目だった。ところが、それを続けていると「お父さんは何をしても怒らない」と思うようになったのか、いたずらもしばしばするようになった。
「怒るのが苦手で、『子どもが怖がったらどうしよう』と思ってしまって……。でも、そんなことも言ってられないので、つい先日怒ったんです。すると娘が泣いてしまって『あ!!』と思いましたが、しばらく反省してもらわないと困ると思って、つらい気持ちを我慢しました」
新婦を見ただけで号泣。子どもが生まれると結婚式の見方が変わる
CAN YOU CELEBRATE?(「きみといつまでも 泣き虫おとうちゃんの子育て500日」あおむろ ひろゆき)
「娘が生まれると、知り合いの結婚式で新婦の姿を見ただけで『ウチの娘もいつかは……』と思ってしまうんです。新婦の家族のエピソードを紹介したVTRを見ただけで泣きそうになり、その後、新婦が入場する頃には嗚咽が止まらないほど泣いてしまうことあるんです」
同じような気持ちになる人は多いようで、涙腺が崩壊するとまではいかないものの、自分の子どもと重ね合わせてウルウルしてしまう人は多いようだ。
ショック! お父さん、娘からチュウを嫌がられる!
表情の違い(「きみといつまでも 泣き虫おとうちゃんの子育て500日」あおむろ ひろゆき)
お母さんの前とお父さんの前とでは娘の反応がかなり違う。写真を撮る時に反応が違うだけでもションボリ。ここで戸惑うお父さんはかなり多いようだ。
「例えば、1歳の娘にチュウをしようとすると、反応の違いが残酷なほど露骨に出るんです。相手がお母さんだったら大喜び。でも相手が僕だと口を少しとんがらせただけでも『イヤ~~~~』っていう反応が(涙)」
――う、う~~~。それはつらい。
「特に、生後半年くらい経った頃に、娘にものすごく嫌がられた時期が2カ月ほどあって、僕がどのように接しても受けつけてくれなかったんです。それがものすごくショックで、マンガが描けなくなるほどでした。それでYahoo!知恵袋に質問したりして……」
――投稿したんですか!
「そしたら色々な方から『そういう時期は誰にでもありますよ』という回答をいただいて、それで随分と心が救われました。『旦那さんがイヤ』というよりも、お母さん以外の人が接してくるのがイヤに思う時期があるみたいで」
その「嫌がられ期間」が過ぎると以前の様子に戻るそうだが、それでも母親にベッタリな状態は変わらなかったそうだ。
「妻と3人でいると絶対に妻の方に寄っていきます。妻がいない場合は僕の方に寄ってくるのでそういう日は『ボーナスデー』って呼んでるんですけど、逆にドライな感じの時もあります」
――女性(女の子)の気持ちは変わりやすいですね(笑)そのほか、娘さんを見ていて「不思議だな」と思ったことは?
「床に落ちてる小さなゴミを見つけるのが異様にうまい(笑)。
目に見えないようなミクロなゴミを取って見せてくるんです。まるで姑さんみたいです」
なかなか大変である。
仕事場が寝室の隅っこからリビングへ昇進!
実は「Excite Bit コネタ」では2年半前にあおむろさんに取材させていただいた。あおむろさんは会社員として働く傍ら、「フリーペーパー漫画家」として活動。自作の漫画をコツコツと描いて配布したり、作品集を売ったりしていた。新婚だったこともあり、漫画に興味のない奥さんに気を使って、寝室の隅っこの小さなスペースで、小さな卓上ライトの下で漫画を描いていた。奥さんが「寝るよ」と言うと描くのをやめて寝る……という毎日だった。
――あれから環境は変わりました?
「おかげさまで、漫画を描く場所が寝室の隅っこからリビングのテーブルに昇格しました(笑)。以前は肩身の狭い思いをしていて、妻の目にあまり触れないようにコソコソと描いていたんですけど、Twitterの反応が多くなってきてからは応援してくれるようになりました」
――よかった! それにしても、あおむろさん、ちょっと痩せましたね。2年半前に比べて5キロくらいは痩せてません?
「何年かして、娘の運動会に出場することになった時に、コケないように運動をしてるんです。娘の前でこけたらものすごく恥ずかしいと思うんで……」
ほ、微笑ましい!
――それにしても、今後は、あおむろさんに子育ての相談をする人が出てくるかもしれませんね。
「でも、漫画に描いていることだとその時の状況は思い出せるけど、日々、色々なことがありすぎて、意外に忘れちゃうんです。
だからYahoo!知恵袋に聞いてください(笑)」
……だそうです。
(取材・文/やきそばかおる)
●『きみといつまでも 泣き虫おとうちゃんの子育て500日』(あおむろひろゆき著 宝島社刊)発売中。
「きみといつまでも 泣き虫おとうちゃんの子育て500日」(あおむろ ひろゆき:宝島社刊)
待望の単行本化+描き下ろし。思わず「あるある!」とうなずき、笑い、ホロリと泣ける4コマ漫画の数々。本の帯では、坂本美雨さん、麻生久美子さんも絶賛コメントを寄せている。
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