
今回、向井が演じるのは、遺産相続問題で紛糾する大家族に“ムコ入り”した研修医。榮倉演じる妻・楓(かえで)の実家では遺産相続をめぐり、家族がいがみ合い、策をめぐらし合い、てんやわんや。「お金に執着もなく、欲にもまみれない“闘わないヒーロー」(向井理)だという育生がどうサバイバルするのか。妻役を演じる榮倉奈々によると「“闘わない男”だけど、頼もしい」というから、楽しみだ。

室井滋「これって誰のお金? テレ朝のお金なの!?」
制作発表では、劇中で描かれる遺産額にちなみ、「10億円」も登場した。警備員が、金色の布で覆われた台を、うやうやしく運んでくると、ざわつく壇上。布を外すと中から現れたのは、現金10億円分の札束。全部ホンモノだという。マジか。

「これって誰のお金?」と、もっともな疑問をいち早く口にしたのは龍太郎の次女・月子役の室井滋。「テレ朝のお金なの!?」と食い下がる室井に、司会を務めた宇賀なつみアナの回答は「お借りしてきたものです」。すかさず、「借りるのにいくらかかるんだろう……」とつぶやく伊東四朗。たしかに、そこ気になる!

盛り上がる出演陣、始まらないフォトセッション
10億円分の札束ともなると、さすがに壮観。ベテラン揃いの出演陣も「なにこれ、すごい!」「ちょっと持ってみて〜」と盛り上がる。

「新札のにおいがする」と順番に、札束を鼻に近付け、クンクンかいでみたり、ぺらぺらめくってあおいでみたり。ふところにしまうフリをして「持って帰らないでくださいね」と、司会の宇賀アナに叱られるのもお約束。

ボーッと、札束を見つめていた伊東四朗。宇賀アナに「いかがですか?」と話を振られると、キョトンとしながらも「……(札束を)まきたい」。宇賀アナに「まくのは……NGです」と止められる場面もあった。

それにしても大量の札束のパワーはすさまじく、ステージ上は笑いが止まらず、一向にフォトセッションが始まらない。“お金なんて1円もいりません”と飄々としているムコ殿であるはずの、向井も「もらえるものなら、もらいたいですね」と照れ笑い。もっとも、「もめずにもらえるなら、です。もめるならいりません」とのことだ。
「大人のおとぎ話」を書いてみたかった
今作で脚本を担当するのは、昨年「昼顔〜平日午後3時の恋人たち」(フジテレビ系)を手掛けた井上由美子。“遺産相続”をモチーフとしてとりあげた理由を次のように語る。
「おとぎ話のようなストーリーを書いてみたかったんです。

遺産をめぐり、家族が争いを繰り広げるのはひどく醜い。でも、裏を返せば、「欲望をさらけだし、本音でぶつかれるのは家族だけ」ともいう。
単なるドロドロ愛憎劇では終わらなそうな井上版“骨肉の争い”。「昼顔」もびっくり、な新たな家族観に出会えることを期待したい。
(島影真奈美)