「たれぱんだ」は関西で人気がなかった?
たれぱんだのデビューは1995年、サンエックス株式会社のキャラクターとしてシールが発売された。その後1998年にキャラクターグッズが発売されるとじわじわと人気が出始め、1999年には特に関東で人気のピークを迎える(※当時、関西地方では「かわいいとは思えない」といった意見も多かったようだ)。2000年までの2年間で約700億円という驚異的な売り上げを達成し、ブーム真っ只中には池袋サンシャインシティに「たれぱんだや」という専門店が登場するほどだった。
「たれぱんだ」の魅力と癒やしの関係
だらーんとした丸みのあるシルエット、見るからにやる気のなさそうな風貌は「元祖・癒し系グッズ」として人気を博した。「たれぱんだ」の最大の魅力である『脱力感』はストレス社会に生きる当時の人々の心を癒してくれたのかもしれない。「たれぱんだ」という名称ではあるが、その設定はいわゆるパンダとは別物で、毛も生えておらず、パンダ模様は表皮であり、しっぽも黒である(パンダは白)など、哺乳類ではないと思われる生物である。ちなみに好物は「すあま」。
また、2008年には新キャラクター「ちびたれ」も仲間入りした。「ちびたれ」は「たれぱんだ」の子供なわけではく、まったく違う種類の「たれぱんだ」という設定で、「たれぱんだ」より小さく目の周りのくまが無いのが特徴である。
「たれぱんだ」の世界観は書籍・映像にも
最初の絵本「kyoumo yoku tareteimasu.」は1999年6月に発売され、発売から2カ月で30万部のベストセラーとなった。その後「たれごよみ nengara nenju tareteimasu.」や「たれづくし たれぱんだふぁんぶっく」「たれゆくままに」が発売され人気書籍に。癒し系グッズとしての人気だけでなく、物語としてのクオリティーの高さも人気の一因となった。映像作品は2000年にVHS、DVDで「たれぱんだ」が発売された。初のアニメ化となる本作品は元気になれるショートストーリーを全8話収録しており、老若男女問わず楽しみながら癒されると人気の作品となった。
ブームが去り、定番人気となった「たれぱんだ」
現在ブームは沈静化しているが、根強いファンに支えられ様々なグッズが現在も発売され続け定番商品化している。流行は繰り返されると言われているが、もしかすると数年後には「たれぱんだ」の大ブームが再びやってくるかもしれない。