今年の年明けから続きたSMAP解散騒動。様々な批判の声はあるものの、メンバーが『SMAP×SMAP』内で謝罪したことにより、一応の幕引きとなった。

しかし、過去にSMAPは何度も解散の危機に直面していたのだ。

森且行のSMAP脱退


6人でデビューした当初のSMAPは人気がなく、CDなどの売り上げも低かった。しかし今回の騒動の中心でもある飯島マネージャーの力もあり、次第に人気を上げていく。
1994年には『Hey Hey おおきに毎度あり』で自身初のオリコン1位を獲得、1996年4月には現在まで続く『SMAP×SMAP』が開始。国民的アイドルといっても過言ではない人気を得ていた。

しかしそんな矢先、メンバーの一員だった森且行が1996年5月に脱退する。理由は自身の長年の夢だったオートレーサーの道に進むためだった。

昨年に中居正広は、森の脱退がSMAP最大の解散危機だったと告白している。また中居は、『SMAP×SMAP』の人気コーナーである「ビストロSMAP」は「森くんが料理がうまかったから始まった」と話した。

キムタク独立騒動


1996年から1998年ごろまで続いた騒動。先述の森が脱退した後もSMAPの人気は上がり続けるばかり。特に木村拓哉は『ロングバケーション』に出演するなど国民的人気を得ていた。
しかしキムタクは自身の世間的人気と比べ、ジャニーズ事務所からの報酬の少なさにかなり不満を抱いていたそう。
当時の週刊誌報道を見てみると、バーニング系事務所に移籍を打診かと騒がれていた。


この騒ぎを収めるため、ジャニーズ事務所はキムタクへの報酬を上げ、ジャニーズ事務所がまったく関与しないという超異例の形で写真集『木村拓哉』(1996年12月発売)の出版を認めた。それほどまでにジャニーズ事務所はキムタクを手放したくなかったのである。

しかし、キムタク独立騒動は写真集発売の後も続き、翌年の1997年の秋に独立するのではと再び騒動に。
というもの、キムタクの父親が「ファミリー」という個人事務所を設立し、億ションを会社名義で購入するなど、独立の準備をするような素振りをみせたのだ。

騒動は翌年も続いたため、1998年9月、東京ドーム公演初日に5人全員で会見し、キムタク独立の事実を否定した。
この会見で中居は「力尽きるまでやっていきたいと思ってます。5人が同じメンバーでいられることに、神様に感謝したい。これからも一緒にできることを幸せに思います」と述べた。

木村拓哉と工藤静香の結婚


そして2000年、キムタクが工藤静香と結婚したときも解散するのではとメディアに取り沙汰された。というもの、当時絶大な人気を誇っていたアイドル・木村拓哉が「でき婚」をすることは事務所も簡単には許容できないため。
実際に当時を振り返ると、「メリー喜多川氏は工藤静香に中絶させることを真剣に検討した」、「工藤静香がバーニング系に所属しているため、キムタクもバーニング傘下に下るのでは」などと報道されている。

このように過去を振り返ると、キムタクが原因となる解散報道が多かったことが分かる。にもかかわらず今回、キムタクだけがなぜか正義のヒーロー的扱いをメディアでされているのは、なんとも皮肉なことだ……。


稲垣吾郎の現行犯逮捕


事件が起きたのは2001年8月24日。道玄坂に車を止めた稲垣だったが、そこは駐車禁止エリア。婦警に免許の提示を求められる。
しかし稲垣は、これには応じず車を急発進、この際に車を婦警の膝に接触させて全治5日の怪我を負わしてしまった。
婦警を轢いた後も車の中に30分ほど籠城していたそうだが、警官の説得に応じて外へ。そして道交法違反、公務執行妨害の容疑で現行犯逮捕されてしまった。

稲垣は謹槙となり、4人でのSMAPが続いたが、翌2002年1月14日の『SMAP×SMAP』生放送で稲垣は復帰。この時に記録した平均視聴率34.2%は同番組の最高記録だ。
番組が終盤に差し掛かった10時42分に稲垣が登場すると、本人の口から謝罪のコメントが伝えられ、その後はSMAP5人でライブに。『BEST FRIEND』、『夜空ノムコウ』、『SHAKE』を披露した。
なお、『SHAKE』でキムタクは「♪5人が揃えば 何が起こったって クヨクヨしない♪」と歌っている。

全裸になった草なぎ剛


2009年4月23日の深夜、港区の公園で騒いでいたため、100番通報があり警察官が現場へ。そうすると、なんと泥酔して全裸の草なぎがいた。
その際、警官の指示に
従わなかったため、公然わいせつ罪の現行犯で逮捕。「草なぎ剛容疑者が逮捕」とのニュース速報が『とくダネ!』内で入り、大きな衝撃を与えた。

翌日には釈放され、その後起訴猶予処分となった。その後5月28日には『SMAP×SMAP』の収録で仕事復帰。稲垣の逮捕と比べ、草なぎには擁護する声が多かった。

こうしてみると、過去に何回もSMAPは解散危機に直面していたことが分かる。しかしその度に復活し続けてきたのがSMAP。
さて、SMAPが総合司会を務めた27時間テレビ(2014年)のラストで、明石家さんまがSMAPに対してこのようなメッセージを残している。
「SMAPという大きな夢の中で生きてるけども、夢は破れてからが人生だということ。彼らに言いたい。今はまだ人生じゃない」

このさんまの言葉の通り、SMAPの「人生」は今から始まるのだろう。確かに今は解散の危機を脱したとはいえ、まだ難しい時期が続く。
しかし何度も危機を脱してきたSMAPならば、必ずや今回の件を笑って振り返ることができる日が来るに違いない。
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