そこには「ジャニーズ事務所を辞めると干されるかもしれない」という恐れや不安は少なからずあったに違いない。
【ジャニーズ独立の郷ひろみ 干されなかった理由】
これまで、ジャニーズ事務所を辞めた後も干されることなく、コンスタントに活躍する数少ないタレントの代表格は郷ひろみだ。その理由はいくつかある。
1972年にデビューした郷ひろみは、アイドルとして一気に注目され十代の女子の心をつかんだ。雑誌『明星』で一年に一度行う「オールスター人気投票」で、1973年~79年まで連続7年第一位を獲得。ソロのアイドル歌手として長く活躍した人が少ないため比較しにくいが、当時は全盛期の木村拓哉ぐらいの人気を誇っていたのだ。
そんな郷ひろみが独立したのは1975年3月。ジャニーズ事務所がジャニー喜多川氏の個人事務所から正式に法人化したのがその年の1月であり、当時は所属タレントも少なく、芸能事務所として今ほどの力をもっていなかった。
また、移籍事務所が大手のバーニングプロへと移籍したということが大きいようだ。4月1日にバーニングプロに移籍して、4月には移籍後第一弾シングル『花のように鳥のように』を発売し、レコードプレスは800万枚、今では考えられない数字だ。