吉川晃司と哀川翔は、バラエティ番組出演することも今では珍しくないが、90年代はほぼなかった。そんなバラエティとは無縁だった二人を引っ張り出してきたのが「ウンナンの気分は上々」。
ゲストで出た二人は自身のキャラクターの面白さを発揮して、その後バラエティ番組にも出演するようになったのである。

哀川翔「5人殺してきた」


哀川翔が「ウンナンの気分は上々」に出たきっかけはウッチャンとのドラマ共演。ウッチャンと二人で秋田への電車旅をする企画に登場した。
その道中、哀川は「(今日も撮影で)5人殺してきた」「喧嘩は首を掴んで3秒」など爆笑トークを炸裂。そんな折に釣りが得意という話になり、後輩の勝俣州和から釣り勝負を持ちかけられる。結局この勝負では、哀川が敗れて「参りました」と色紙に書くという罰ゲームを行った。

それから半年後、哀川がリベンジを挑む企画に柳葉敏郎と一緒に再登場。再び釣り対決に挑むも再びウッチャン・勝俣チームに敗れる。
その後いくつかの対決を挟んだ後、最後の対決として旅館の宴席で「ロシアン寿司対決」が行われた。大量わさび寿司を数多く食べたチームの負けになるルールの中、最後に哀川がウッチャン・勝俣の二人に「二人同時に食べろ」と提案。それに乗っかった二人は見事にわさび入り引き当てて、哀川・柳葉チームが勝利を収める。

「メーテルを抱きたかった」吉川晃司の告白


吉川晃司が「気分は上々」に登場したのは、ナンチャンと勝俣の二人で能登半島の旅だ。
吉川は当日31℃の能登空港に革ジャン姿で現れる。
なんで革ジャン着てるの? というツッコミに対して「ロックは常に革ジャンだから」と返していたのが印象的。

旅では、ナンチャン・勝俣と同じ年ということでそれぞれを「ナンチャン、カッチャン、キッチャン」と呼び合う仲に。吉川のリクエストでキャンプを行い、食材選びの際に吉川が「これは安い」と食材を見定めたり、酔っ払って花火の火をナンチャン、勝俣に向けたりと意外な一面を見せていた。
また、吉川は旅の道中で「メーテルを抱きたかった」とも告白している。

哀川翔と吉川晃司の"別の顔"を見ることができた「ウンナンの気分は上々」。その他の回も面白いものばかりだったので、復活に期待したいところだ。
(篁五郎)
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