山本「『一緒に見に行こう』って言われました!」
「映画プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法!」の公開レコーディングが行われた。本作はプリキュア初の「ミュージカル映画」。

思わず拍手したくなる2人のハモリ
公開レコーディングで、マイクの前に立つ新妻と山本。森はレコーディングブースから2人を見守る。歌うのは、プリキュアの涙を狙う魔女ソルシエール(新妻)と手下トラウーマ(山本)のかけあい曲「秘薬のレシピ」だ。
ネタバレになるので詳しくは言えないが、ソルシエールとトラウーマそれぞれの「目的」が明らかにされる大事な曲。ソルシエールにはある女性に対して何か切迫した想いがあり、トラウーマにはまた違う思惑があるらしい……?
映像を見ながら、足でリズムをとって歌う2人。ハモリが気持ちよく、台詞の応酬のようなパートにもグッとくる。
歌い終わって、森から入るディレクション。
「ひとつだけお願いしてもいいですか? 耕史くんの『いななきシャウト』を、次の回で派手めに決めましょう!」
トラウーマは馬のキャラクター。曲中には「ワーオ!」という叫びだけではなく、馬のいななきっぽいシャウト(文字化不可能)もある。森のディレクション通り、2回目はより馬感&ロック感が強くなった。
「完璧です!」
2人は13年前の「レ・ミゼラブル」で共演している。久しぶりに並んで歌った感想は……。
山本「その時から群を抜いてうまかった。最初に感じた艶のある印象もあって、大人っぽさも増して……土台としてしっかりしているので、トラウーマを遊び心のある感じで歌える。相性がいいと思います」
新妻「山本さんの声は七変化。トラウーマという役に合わせて声を出してらっしゃるのでさすがだなと。初舞台のときは何もわからない中いろいろ教えていただいたんですが、今日こうして横で声を合わせて、13年前にデュエットしていた耳の記憶がよみがえりましたね」
山本と新妻は、トラウーマとソルシエールをどのように演じたのか
公開レコーディング終了後は、キュアミラクルとキュアマジカルの着ぐるみも囲み取材の場にやってきた。
アフレコの感想を聞かれた3人。
山本「たくさんいる女性たち(プリキュアとソルシエール)の中で、ひとりだけ男性としてトラウーマという役をやらせていただきました。アフレコは何回かやったことがありますが、本職ではないので……。声優陣の皆さんは職人。一緒にできたのは、すごく勉強になりました」
新妻「私はスケジュールの都合で、プリキュアの皆さんと山本さんのトラウーマの声が入った状態のところにソルシエールの声を当てていきました。不安はあったんですが、皆さんの演技で勉強させてもらいながら、監督にいろいろと引き出していただきました。難しかったけど楽しかったです」
森「僕はアフレコはないので……残念です(笑)。
山本「テレビでもいろいろな役をやらせてもらっていますが、僕は基本的には舞台出身といいますか、舞台の方が安心していられる。今回はこういった映像作品で自分の歌を使ってもらえたのが、今までやってきたことが役に立ったのかなと思います」
普段は役者として表現している2人。声優としての難しさや心がけたものは……?
新妻「ソルシエールから出てきている感情を読み取って歌ったつもりです。敵とはいえ、敵になった理由がきちんとあるキャラ。役柄の背景を歌声でお客さんに感じ取ってもらえたらいいなと思って、あえて『悪役らしくない』発声で歌ったつもりです」
森「聖子ちゃんは、悪役でありながら哀しみを背負った歌を何曲か歌ってくれる。ぜひ劇場でご覧になっていただきたい」
山本「普段は自分が表に立っているけれど、今回は俳優さんに声を入れているイメージ。絵を見ながら、リズムに忠実にやりました。森さんの演出指示もあったので、それに乗っかる形ですね」

最後に、映画の公開を待つファンに向けてのコメント。
山本「プリキュアの映画はミラクルライトがあるし、今回はミュージカルの歌がある。五感を使ったエンターテイメント性があると思うので、映画を体験、体感してもらいたいなと思います」
新妻「小さいおともだちに、存分に歌の魅力、魔力を感じてもらいたい。
森「アニメでミュージカルと言うのは簡単ですが、唇のリップシンクなども言葉に合わせて作画チームが一生懸命やっています。いろんなチームがこの1本のために、新しい作品を作ろうと身を削っている。新しいアニメミュージカルを見にいらしてください。お待ちしています!」
「映画プリキュアオールスターズ みんなで歌う♪奇跡の魔法」は3月19日にロードショー。「オールスターズ映画なのでプリキュアの予習復習をしたい……」と思うファンやお父さんお母さんは、公開前後に発売される「プリキュア新聞」をチェックしてみるのもいいですよ。
(青柳美帆子)