サンシャイン水族館のラッコ「ミール」(メス、推定年齢13歳)が永眠したというニュースを知ったのは、先月のことだ。腰部に腫瘤が見つかり、検査を行ったところリンパ腫であることが判明。治療に専念していたが、残念ながら2016年1月7日に死亡が確認されたそうだ。また、これに合わせて、同館でのラッコの展示は2月29日(月)をもって終了する。
サンシャイン水族館からラッコがいなくなる日

ラッコ飼育のハードルを上げる、繁殖の難しさ


池袋のランドマーク的存在、サンシャインシティ。東條英機などの戦犯を収容したことでも知られる巣鴨プリズン跡地に、同ビルがオープンしたのは1978年のこと。それと時を同じくして、同ビル内に開館し、以来40年近くにわたって老若男女を和ませてきたのがサンシャイン水族館(オープン時の名称は「サンシャイン国際水族館」)だ。

サンシャイン水族館でラッコの展示が始まったのは1984年のこと。早30年という感じだが、その道のりは平坦なものではなかった。

同館のウェブサイトによれば、国際的にラッコ保護への機運が高まったことで、新しいラッコの日本国内への輸入が途絶え、徐々にラッコの展示個体数が減少しつつあるという。2016年1月14日現在、国内のラッコ飼育数は10施設14頭。これは想像していた以上に少ない数字だった。

ネックとなるのは、繁殖の難しさだ。

サンシャイン水族館では、これまでも度々ラッコの繁殖を試みてきたが、上手くいかなかった。そして、2014年に和歌山県の「アドベンチャーワールド」から繁殖のために連れてこられたのが、現在同館で見ることのできる「ロイズ」(雄)である。しかし、やはり子どもの誕生は叶わず、今回のミールの死によって、その試みにピリオドを打つこととなった。繁殖目的で来ていたロイズは、他館に移動することが決定しているという。