90年代 第二次ブームの到来
第二次ミニ四駆ブームのきっかけとなったのが、子どもたちから人気のあった「コロコロコミック」に掲載された漫画「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」。この漫画の題材になったのは1994年に発売されたフルカウルミニ四駆であり、タイヤを"カウル"で覆う形のボディが特徴だ。
グレードアップパーツによって、オリジナルのマシンに改造するのも人気を博した。当初は読み切りだった「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」も連載化され、人気マシンに魅せられたファンは多かっただろう。さらに「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」はアニメ、ゲーム、映画にまで及び、熱狂的なブームへ。
毎月のようにニューマシンが発売され、グレードアップパーツのバリエーションも広がった。おもちゃ屋では新商品が入荷するとすぐに売り切れ状態になることも珍しくなく、なかなか手に入らないレアなマシンも増えていった。
マシンとともに自宅にコースを作る人も現われ、改造マシンのスピードやコーナリングを調べて、マシンの性能を上げていく。どの学校でもブームが到来していて、友だちを招いてレースができるサーキットを持つ者や、かっこいいボディデザインやレアな機種を持つ者は、一気に人気者になった。
その後、さまざまなタイプのものが売られるようになり、走行はせずにディスプレイ用に特化したリアルミニ四駆、高速走行に着目したエアロミニ四駆、マイティミニ四駆などの各シリーズが登場している。
ミニ四駆レースが本格化
おもちゃ屋の店頭でも常設サーキットを用意して、街角レースがたびたび開催。市民体育館などの広場では、巨大コースを設置してかなり本格的なレースをやることも増えていった。また「TVチャンピオン」でも、全国ミニ四駆選手権を実施するほど。
しかしマシンの性能が良くなるにつれ、レースでのルールが明確になりにくいため、フリースタイルという名称の無制限レースが開催されるようにもなった。この頃から行き過ぎた改造や、レース基準があいまいになってしまったことなどにより、加熱したフィーバーは収まりを見せるようになる。「爆走兄弟レッツ&ゴー!!」の番組終了とともに、ブームは鎮静化の一途を辿って行った。
最近ではミニ四駆ブームが再来
2005年以降、バンダイがミニ四駆を参考とした類似品バクシードシリーズを発売したことをきっかけに、ミニ四駆ブームが再来し第三次ブームを迎えている。2012年よりミニ四駆の公認競技会のうち最大の規模を誇る「ジャパンカップ」も再開された。
これまでのブームは子供が主役として盛り上がっていたが、第三次ブームでは第二次ブーム以前の盛り上がりを知った大人がミニ四駆を再評価し、自身の子どもたちを巻き込んではまっていく者が多いようだ。
ミニ四駆限定シリーズ アバンテ Mk.III ジャパンカップ 2015 リミテッド (MAシャーシ) 95087