
121話はこんな話
重傷を負って昏睡状態だったあさ(波瑠)は目覚めると、すぐにでも退院したがって周囲を呆れさせる。
未来への夢がかかっている
夢うつつのあさの元に、亡くなったおじいちゃん忠正(林与一)、義父・正吉(近藤正臣)、五代(ディーン・フジオカ)が次々現れる。
よい朝 友に厚い 縁と円・・・といい話が出てきた後で、おじいちゃんだけ「ええ具合にブスッと刺された」って・・・。さすが、おじいちゃん。でも、その後のフォローも鮮やか。
五代様ももちろんいいけれど、おじいちゃんや正吉がどれだけ魅力的だったか改めて思わされた。
この死者たちとの再会は、あさがこれまで出会って、影響を受けてきたひとたちの存在のありがたさをもう一度噛み締めることで、この先のあさの行動に繋げていこうという意図なのかなと思う。
サブタイトルの「夢見る人」は、あさが肉体にダメージを負い、ちょっと体力が弱っているため、うとうとと夢ばかり見ていることと、これからの未来への夢がかかっているのだろう。
120回で、あさが女丈夫、スーパーウーマンに見えないとぼやいたが、121回を見て、わかった。
あさはいつまでも若々しく美しいということで、超越者になり得ているのだと。
今で言う美魔女。こんなにつやつやしたお母ちゃんがいたら、娘は誇らしい反面、複雑な気分にもなる。
そういう意味で、波瑠がいつまでも異常なほど瑞々しくて全然いいのだと納得させられた。
「生きようとする力が勝った」(新次郎)というあさの強烈なエネルギーは、波瑠の若さと美の力に集約されている。
(木俣冬)
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