
141話はこんな話
千代(小芝風花)は、東柳(工藤阿須加)に婿入りの話を断られて、号泣してしまう。
ネコに縁談
可愛い孫・千代の悲しむ姿を見て、おばあちゃん・よの(風吹ジュン)は心配でならない。張り子の猫に向かい「ねこんでる場合じゃあらしまへんなあ」と何かを決意した様子。これはダジャレなのか! とテレビににじり寄り問いかけたくなった。
140回では「猫に小判」「猫に大学校」と成澤泉(瀬戸康史)が言っていたこともあり、一連の猫シリーズと考えておきたい。
よのが、141回の最後にやってくれたため、その前の話がすっかり霞んでしまったが、ふりかえっておくと、あさが「どない暗い夜でも信じて進んだら必ず新しい朝が来ます」と成澤を応援。その言葉から「日の出女子大学校」という名前が考えつかれる(モデルは日本女子大学。サイトには瀬戸康史のインタビューも掲載されていて、びっくりぽん!)。
あさの元に現れた頃の成澤はかなり図々しい人物だったが、女子大学設立の困難には「他人の妬み嫉みがこんなにもひとを傷つけるとは」とすっかりへばり気味。それに比べてあさは、他人に妬まれ嫉まれるのは「めでたいこと」とまで言い、「出る杭は打たれる」と達観、「外で叩かれるほうが性にあっている」と神経の図太さを見せる。
男も真っ青になるほどたくましいあさに、千代が似ていたら・・・と東柳がドン引いたのではないかとふざける新次郎(玉木宏)。相変わらず、どんな時でもユーモアを忘れない。
卒業後、やりたい仕事があって、加野屋の跡継ぎになる決意がつかないらしき東柳の事情を知って、千代は「家付き娘」の宿命に絶望する。
親の決めた許婚と結婚させられたり、家付き娘として婿養子をもらわないといけなかったり。しかも、家ぐるみで、縁談を断られた話(それもそっけなく手紙、それも伝言形式で)を共有するなんて。千代が憧れていた結婚が、こんなにも不自由で事務的なものであることがわかった時、彼女はどう思うのだろうか。
落ち込む千代を励まそうと、「でくのぼうの憎むべきエリート」(東柳のこと)を「凌雲閣の上から吊るす」と息巻く宜ちゃん(吉岡里帆)。ええ友達や〜。
(木俣冬)
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