子どもの頃、当時のNHK教育で1,2位を争う人気番組だった『たんけんぼくのまち』をご記憶だろうか? 夏休みや風邪で休んだ日の楽しみの一つだった方も多いのでは? その主人公「チョーさん」こそ、ワンワンの“中の人”なのである。
放送事故スレスレだった!?『たんけんぼくのまち』
『たんけんぼくのまち』は、NHK教育テレビで1984年4月から1992年3月まで放送されていた社会科の番組。チョーさんは野球帽に丸メガネ、黄色系の服がトレードマーク。おっちょこちょいだけど、好奇心旺盛かつ行動力抜群で、オンボロ自転車「チョーさん号」で町を駆けずり回って様々な疑問を調べ上げ、イラストいっぱいの「たんけん地図」にまとめ上げる内容だ。
ふれあう町の人々は実際の住人たちのため、放送事故かと思うほどの棒読みセリフが飛び交うし、チョーさんはチョーさんで、NHKとは思えないほどにダジャレやパロディを連発。抜群の面白さとタメになる内容で、小学生の間で圧倒的人気を誇っていた。
20キロの重さの着ぐるみを被って大活躍のチョーさん
『たんけんぼくのまち』では犬が苦手な設定だったチョーさんが、4年を経て『いないいないばぁっ!』で犬そのものになってしまうとはシャレが効いている。
ワンワンはチョーさんが着ぐるみの中に入って操演し、同時に声を出すスタイル。つまり、着ぐるみ状態で喋って歌って踊っているのだ。しかも、着ぐるみの重さはなんと20kg! そして、チョーさんもすでに58歳!
町を探検していた頃以上に体を張る仕事とあって、体力作りのために1日10キロのマラソンが欠かせないと語るチョーさん。ワンワンの愛くるしい動きは、こんな涙ぐましい努力が支えているのだ。
『ONE PIECE』を始め、声優としても活躍中
本職の声優としても活躍しているチョーさん。
また、『いないいないばぁっ!』では、チョーさん作詞・作曲の歌をワンワン自らが披露することも。
『たんけんぼくのまち』ではPOPなイラストの「たんけん地図」を毎回披露していたように、実に多芸多才なのである。
全国各地で開催されているステージショーは、毎月最終日曜日に『あつまれ!ワンワンわんだーらんど』と題して放送されているので必見だ。
『たんけんぼくのまち』を観て育った世代ならば、おじいちゃんに手が届こうとするチョーさんによるワンワンの息も絶え絶えのパフォーマンスに熱いものがこみ上げてくるのは確実だ。
(バーグマン田形)