これらは、あるユニットやグループが“一歩間違えたらなっていたかも知れない”名前たち。
『関西ボーヤ』だったかも知れないKinKi Kids
KinKi Kidsは正式なユニット名に決まるまでは、『ジャニーズ関西組』『堂本ブラザーズ』『W堂本』といった呼び名が使われていた。
1992年の『NHK紅白歌合戦』でSMAPのバックダンサーを務めた際には、『KANZAI BOYA(
カンサイボーヤ)』として紹介されている。単純明快なネーミングに余計なひとひねりを加えてしまうのはジャニーズの真骨頂といったところか。
「関西」から地元の人があまり使わないといわれる「近畿」に変更したのは、語呂の良さからも正解な気がする。しかし、英語で「性的に倒錯した」などを意味する「kinky」に似た形となったのは狙ってのことなのだろうか……?
タバコくさいユニット名からさわやか柑橘系のゆずへ
ゆずになる前のユニット名は『Light’s』。
これは当時2人が吸っていた「MILD SEVEN LIGHTS(マイルドセブンライト)」から取っている。しかし、自分たちに合っていない上にダサいと感じた北川が改名したそう。

「ゆず」の由来は、2人がバイトしていた居酒屋の食事会で行ったしゃぶしゃぶ屋のデザートに出てきたゆずシャーベットから取ったとされている。
ヤニ臭ささえ感じる名前から一転、さわやか柑橘系に転身したのは大正解だった。
『エイズ』を避けるために『ビーズ』になったB’z!?
元々『A’z』になる予定だったといわれているB’z。
諸説あるが、当初の由来は「AからZまで全てをカバーするから」という説が有力だ。しかし『A’z』という名前だと「AIDS(エイズ)」とも読めてしまうので、アルファベットでその次の『B』を用いて『B’z』となったとされている。
しかし、この「B」になった理由もまた様々な説があり、ビートルズの頭文字から取った説、蜂を意味する「Bee」の複数形とした説などが有名だ。

稲葉も松本もユニット名の由来を尋ねられた際には「深い意味はない」「単なる語呂合わせ」と前置きした上で、毎回違う説を語るのが基本。
『たこ焼きシスターズ』だったかも知れないモーニング娘。
モーニング娘。はテレビ東京系のバラエティ『ASAYAN』の企画から生まれたグループなので、その名前を決める経緯も放送されていた。
プロデューサーのつんくが親しみのある名前にしたいからと真っ先に思い浮かべたのが『たこ焼きシスターズ』。「大阪では一般的なネーミングやと思うんだけど」と、自信を持って提案したのだ。常人には理解できないセンスである。
そこを起点に『朝定食』『食べ放題』『バイキング形式』『朝食メニュー』と、スタッフと食べ物繋がりの連想ゲームが続いた中でたどり着いたのが『モーニング』。

「モーニングってええよね。コーヒーにトースト、サラダ、生卵までついてくるやん。豪華やんな?」とピンと来たつんく。さらに『モーニングサービス』『モーニングファイブ』と来て、ついに『モーニング娘』とネーミングされることに。
モーニングセットのように、いろいろと付いてくるお得感と親しみやすさ、朝のフレッシュなイメージが込められているそうだ。
どうだろうか?やはり、現在の名前がしっくりくるだろうか?とりあえず、『たこ焼きシスターズ』では、ここまで続くグループにはなっていないのは確実である。
(バーグマン田形)