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稲垣吾郎が“冬彦さん”!? 『不機嫌な果実』に見る80年代~90年代の男女交際

       
麻也子の友人、久美(高梨臨)は夫に浮気され現在バツイチ。このバツイチという言葉は、1992年に明石家さんまが自身の離婚会見の時に、額にバツ印を書いて「バツイチです」と言ったことから広まり、『現代用語の基礎知識』1993年版にも掲載された。

登場人物はプール付きの豪邸に住んでいたり、高そうなワインを飲み、羽振りがよさそうなアッパー層だ。おしゃれで束縛されない関係を好み、なんとなく付き合ったり不倫したりするのは、1981年刊行の『なんとなくクリスタル(田中康夫著)』を思わせる。

1992年の話題ドラマ『ずっとあなたが好きだった』の接点


2016年版『不機嫌な果実』を見て思い出したのが、1992年に最も視聴率が高かったテレビドラマ『ずっとあなたが好きだった』である。
美和(賀来千香子)は、高校時代に大岩(布施博)と惹かれあい恋人同士になるが、同級生の逆恨みで仲を引き裂かれる。その後、父の勧めでエリートの夫の冬彦(佐野史郎)と見合結婚をするが、マザコンで変態の夫と姑(野際陽子)の仕打ちに耐え切れなくなり、昔の恋人の大岩(布施博)と心を通わせる。

『ずっとあなたが好きだった』の視聴率がじわじわ上がったのは、心が冷たく不健全な変態ぶりを“いかにも”に演じた佐野史郎の演技だろう。衝撃的でありながら、視聴者は怖いものみたさでテレビのチャンネルを合わせた。“冬彦さん”“マザコン”は流行語にもなった。冬彦の醜態と対比して、美和と大岩のピュアな恋愛が美しく純化される。

『不機嫌な果実』の夫役の稲垣吾郎の潔癖症でマザコンなところは、“冬彦さん”を彷彿させる。『不機嫌な果実』の航一は原作とは違うキャラクター設定だが、稲垣が嫌らしい味を出していて、姑の萬田久子と共にドラマのスパイスとなっていた。

『不機嫌な果実』の麻也子と工藤通彦(市原隼人)の関係は、美和と大岩の関係のように、どこかノスタルジックで甘酸っぱい。今の現実とはかけ離れた部分もあるが、それぞれの個性を生かした演技や、視聴中は今、どの時代にいるのか、わからなくなってしまうのも面白かった。
(佐藤ジェニー)

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2016年6月15日の90s チョベリー記事

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