今メンズのヘアスタイルは、短髪が主流である。襟足を刈り上げたツーブロックの男性をよく見かけるが、90年代まで遡ると、当時は「ロン毛」と呼ばれるロングヘアがカッコいいとされていた。

現在とは真逆のヘアスタイルがもてはやされていた時代に、ロン毛が似合っていた芸能人を振り返る。

木村拓哉


ロン毛のトップランナーといえば、SMAPの木村拓哉。キムタク風「茶髪」「ロン毛」はイケメンの代名詞であり、世の“モテたい”若者の間で一大ブームに。
そのブームを後押ししたのが、フジテレビの「月9」だろう。1996年、今よりも断然元気のあった月9枠で放映されていたのは、木村拓哉と山口智子主演の恋愛ドラマ「ロングバケーション(通称ロンバケ)」。年下男子×年上女子の先駆け的ドラマであり、ふたりの自然体の恋愛観が受け、ロンバケはたちまち大ヒットに。あの頃はほとんどの女子が、恋愛するならキムタクだったのではないだろうか。

そんな女子と恋愛したい男子諸君は、こぞってキムタク風ヘアスタイルを取り入れて、イケメンへお近づきになろうとしていたものだ。さらにロン毛は進化して、メッシュを入れたヘアスタイルの「ギャル男」が生まれるきっかけにもなった。90年代~00年代の恋愛市場をけん引してきたロン毛キムタクの功績は大きい。

江口洋介


キムタクが茶髪ロン毛なら、男気・硬派なロン毛で人気を博したのは江口洋介だ。それを強く印象付けたのは、フジテレビ月9枠放送のホームドラマ「ひとつ屋根の下」。熱血漢の頼れる長男「あんちゃん」役は、江口洋介が持つ本来のイメージに合っていて好感度もUP。前髪を下ろさない黒髪のロン毛は、男らしさの代名詞のような存在になる。


長瀬智也


ワイルドな短髪黒髪のイメージの長瀬智也も、90年代後半は“やんちゃ系ロン毛”だった。ロン毛×短パン姿も印象的で、若干奇異の目で見られていた節もあったのも事実。茶髪がかったロン毛は、キムタクとはまた違ったやんちゃな魅力をふりまいていた。

北澤豪、前園真聖らサッカー選手


最近では短髪やスキンヘッドが目立つが、90年代~00年代はサッカー選手の間でもロン毛が流行していた。その代表格に挙げられるのは北澤豪だろう。前園真聖、宮本恒靖、松田直樹など、ほかのスポーツに比べてロン毛の選手が目立っていたが今ではほとんどが短髪に。
そんな中、現在も昔と変わらぬロングスタイルを保っているのは、ラモス瑠偉か北澤豪しかいないだろう。

堀江貴文


時代の寵児、ホリエモンも黒髪ロン毛の時代があった。株式会社ライブドアの前身有限会社オン・ザ・エッジ設立頃は、当時流行りの長髪姿。「金八先生に似ている」という声もあったそう?

モテ系イケメンロン毛が流行った90年代、「オタク」たちの間では、頭にバンダナを巻くオタクファッションが流行していた。バンダナにリュック、眼鏡、ハイウエストのジーンズにシャツをインがキーワードで、「ダサい」と敬遠されていたコーディネート。
しかし最近では、なんと10代の間で、こんな完璧なオタクコーデを再現することが流行っているのだとか。時代が変われば流行も変わる。
ロン毛リバイバルも近いかも?
(chensuik)
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