2003年以降はジャニーズが必ずメインパーソナリティを務めることになり、それもあってか安定した視聴率を誇っている。
チャリティー番組のアピールには、やはり人気者の存在が欠かせない。1992年にバラエティ色強めに路線変更した際に起用されたダウンタウン(記事はこちら)と同じく、鮮烈に記憶に残るのがモーニング娘。がチャリティーパーソナリティを務めた2001年の24時間テレビだ。
最高潮に達していたモー娘。人気
当時のモー娘は、まさに黄金期。
前年春に石川梨華、吉澤ひとみ、辻希美、加護亜依の4期メンバーが加入。この辻&加護に矢口真里とミカ(ココナッツ娘。)で『ミニモニ。』を結成し、01年1月に『ミニモニ。ジャンケンぴょん!』でデビュー。
また、3月には後藤真希も『愛のバカやろう』でソロデビュー。15歳6ヶ月での女性ソロ首位は最年少記録である。
グループとして初のベストアルバムもダブルミリオンを達成し、初のゴールデンタイムのレギュラー番組もスタート。安倍なつみも連続ドラマデビューを果たすなど、多方面にモー娘旋風が吹き荒れていた。
握手できたのはモー娘ではなく、モノマネタレント!?
この年の24時間テレビの目玉企画は、「目指せ!10万人!! 握手リレー」。
募金を持って日本武道館に向かえば、あのモーニング娘。と握手できるわけだ。現在に続く「AKB商法」と違って、CDを購入して握手券を入手する必要はなし。ファンはもちろん、募金を抱えた親子連れが全国から日本武道館に大集結したのだが……。
しかし、喜び勇んで日本武道館に詰めかけた人々は、まさかの光景に愕然とすることになる。
モー娘メンバーが握手会に参加したのは、テレビ中継シーンぐらいで、それ以外のほとんどの時間をなぜかモノマネタレントが対応していたのだ。
しかも、その貴重な時間をいわゆる「モーヲタ」と呼ばれる熱狂的ファンが2度3度と繰り返し並んで占拠。
真夏の炎天下の中、ただでさえ進まない列に3時間近くも並んだのに、握手できたのは微妙すぎる長渕剛やダウンタウンのニセモノたち……。感動とは別の涙を流した方も少なくなかったようである。
人気のゴマキ&なっち その一方で後ろ姿しか映らない保田圭
断トツ人気のゴマキは、車イスの少年とのふれあいでその大人びた魅力を全開に。
慣れない歩行器具に、泣きながら訓練中止を訴える少年に対し、「必ず歩けるおまじない」として頬にサラッとキスをしたのだ。下手なアイドルでは滑稽に映ってしまうが、これが実に様になっていたのだから、さすがは天下のトップアイドル! 恐るべき15歳である。
初期モー娘のエース、安倍なつみはスペシャルドラマ『最後の夏休み』でドラマ初主演。24.7%の高視聴率を獲得し、その衰えぬ人気をアピール。友人役で出演した石川梨華は、翌年のスペシャルドラマで主演に昇格と、モー娘人気の磐石ぶりを見せつけている。
様々な企画に関わる形でさらなる人気を集めたモー娘メンバーたちだが、一人明らかに不当な扱いを受けていたのが保田圭。
与えられたポジションは、会場を訪れた芸能人家族のスナップを撮るカメラ係だ。
(バーグマン田形)
※イメージ画像はamazonよりI WISH Single, Maxi