最近ドラマなどで再び人気が上昇してきている女優・栗山千明。10代の頃の栗山千明といえば、映画『バトル・ロワイアル』や、ハリウッド映画『キル・ビル』などの印象が未だに強いが、そんな栗山のミステリアス少女のイメージを作り上げる一因となったドラマがあった。

それが、2000年4月から6月までNHK教育で放送されていた「六番目の小夜子」だ。

NHKドラマ「六番目の小夜子」


恩田陸による同名小説が原作となるこのドラマは、中学校を舞台に、学校に伝わる「サヨコ伝説」と呼ばれる不思議な伝説をめぐる物語。
栗山はこのドラマの中で、謎めいた転校生・津村沙世子を演じ、存在感を放っていた。当時、栗山は16歳。映画「バトル・ロワイアル」の公開と同じ年である。

鈴木杏、山田孝之なども出演!


ドラマ「六番目の小夜子」オリジナルの登場人物となるヒロイン・潮田玲役には、当時13歳だった鈴木杏。みずみずしい演技で注目を集めた。
玲と仲のよいクラスメイト・関根秋役には山田孝之。「闇金ウシジマくん」シリーズ最新作の公開が控え、ディープな役柄が板についている山田だが、当時は甘いマスクのさわやか少年という印象。ちなみにその後、山田は同じNHKのドラマ「ちゅらさん」シリーズで主人公の弟役を演じ、知名度を上げた。
また、「六番目の小夜子」では、山田演じる関根秋の弟役に勝地涼が配役されていた。ドラマ「あまちゃん」や「プロミス」のCMで強烈なキャラを見せつけた名脇役的な勝地も、当時中学生。このドラマが放送されていた2000年は、彼のデビューの年だ。

「六番目の小夜子」は大人気を誇り、再放送は5回もおこなわれた。
いま観直すと、豪華俳優陣が少年少女だった頃の熱演を楽しめる名作だ。

ヒット作多数の「ドラマ愛の詩」枠


「六番目の小夜子」が放送されていたNHK教育「ドラマ愛の詩」枠では、それ以外にも「ズッコケ三人組」シリーズ、「エスパー魔美」、「ミニモニ。でブレーメンの音楽隊」などヒット作多数。
『おれがあいつであいつがおれで』が原作の、定番の男女入れ替わりモノ「どっちがどっち!」も人気ドラマだったが、ヒロインを好演した子役女優・飯田美心が実質、芸能界引退状態なのが残念なところ。このドラマに限らず、いつの間にか芸能界から消えている名子役も多い「ドラマ愛の詩」。
1991年〜1992年、1998年〜2005年という短い期間に放送されていた子ども向けドラマ番組シリーズだが、朝の連続テレビ小説よりも楽しみにしていた視聴者も多かったのではないだろうか。
(空町餡子)

※イメージ画像はamazonより六番目の小夜子 第二集 [DVD]
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