「夏目漱石の妻」(NHK総合土曜よる9時〜)1話「夢みる夫婦」
原作、脚本:池端俊策 演出:柴田岳志 出演:尾野真千子、長谷川博己ほか
尾野真千子と長谷川博己の芝居で見せる「夏目漱石の妻」今夜2話
「夫婦善哉」バップ
2013年にNHKで放送されたドラマ。織田作之助が描く、最強の夫婦を森山未來、尾野真千子が演じた。
尾野真千子、いい奥さんを演じたらニッポン一かもしれない。

「わたし、迷いませんから」(夏目漱石の妻・鏡子/脚本・池端俊策)

「わたし、負けるの嫌いですから」(営業部長吉良奈津子/脚本・井上由美子)

「わたし、失敗しないので」(ドクターX大門未知子/脚本・中園ミホ)

なんとなく似ているけれど流行っているんだろうか。

夏目漱石の妻・鏡子(尾野真千子)が何に迷わなかったかというと、夏目漱石(当時・金之助/長谷川博己)とのお見合い結婚。
「我が輩は猫である」「坊っちゃん」などで知られる文豪・夏目漱石がまだ作家を夢見ている頃、鏡子は決して順風満帆ではない夫婦生活に身を投じ奮闘する。

9月24日(土)から4回連続ではじまった「夏目漱石の妻」の第1話は、素直に夫婦っていいな、と思わせた。
見合いでお互いを気に入って結婚したものの、漱石と鏡子はまるで違う。
ふだん表情があまり変わらず、頑固で神経質な漱石に対して、鏡子は口をおおっぴらにあけて笑うような枠に囚われない暢気な性分。そもそも育ちが全く違う。生い立ちが不幸で、家族というものにコンプレックスをもってきた漱石に比べて、鏡子は裕福な家庭に生まれ何不自由なく生きて来た。
熊本で共に暮していくうちにその差異が明らかになっていき、鏡子の流産をきっかけに一時ふたりの距離は絶望的に離れそうになる。

いろいろあって鏡子は死にかける。その傍らで、金之助がずっと心に秘めていた家族に対する悩みを吐露し、それを鏡子が涙ながらに聞く場面が1話のクライマックス。孤独な漱石、家族の愛情に育まれた鏡子、全く違う世界に生きてきたふたりがようやく溶け合い混じり合っていく。