11月8日、ドナルド・トランプがアメリカ大統領選で衝撃的な勝利を果たしました。その影響は、株価・為替値の極端なアップダウンというカタチで早くも現れています。
これから日本はどうなっていくのか……と不安を感じているという方も多いことでしょう。

一部の刃牙ファンはトランプ大統領を歓迎?


さて、日本的にも世界的にも、あまり歓迎されていない様にも見えるトランプですが、一部の層からは妙な期待感を持って受け入れられているようです。ある層というのは、少年チャンピオンで連載されている漫画『刃牙シリーズ』の熱烈なファンたち。

1991年から現在にかけて25年間も続くこの格闘漫画では、その長きに渡る歴史の中で、米大統領のアバターとでもいうべきキャラが幾人か登場しています。
彼らは例外なく、主人公・刃牙の父親にして、地上最強の生物「範馬勇次郎」と作中で関わりを持ち、その凶暴性や威圧感に、怯え、恭順してきました。その絡みがファンからカルト的人気を博しているのです。

「勇次郎はトランプタワーに住んでそう」


これまで、クリントン(名前ナシ)、ブッシュ→ボッシュ、オバマ→オズマとして登場してきた時のプレジデントたち。一体、トランプはどんな名前で刃牙ワールドに降臨するのか?そして、豪腕実業家vs最強の腕力家は一体、どんなやり取り、否ッ、戦いを繰り広げるのか……。
「最初舐めた態度取るけど、即手のひらクルクルしそう」「金で勇次郎を抱き込もうとするやろなぁ」「既に友達かもしれない」「むしろ勇次郎はトランプタワーに住んでそう」など、ネット上では様々な展開が予想されています。

範馬勇次郎に宣誓するプレジデント


はじめに言っておくと、範馬勇次郎ことオーガの戦闘力は、超大国の国家軍事力にも匹敵します。何とも少年漫画的で荒唐無稽な設定。一歩間違えれば興ざめも甚だしいチートな能力ですが、勇次郎のキャラが強烈に立ちすぎているため許せてしまうのが、この漫画のスゴイところ。
世界屈指の軍隊を所有しているアメリカも、この腕力家の前では媚びへつらうことしかできず、何と、勇次郎個人と友好条約まで結んでいるのです。任期のはじめには大統領自ら聖書を胸に抱き、本人の前で以下のような宣誓をしたりもします。

「宣誓ッ 我が米国合衆国(ユナイテッドステイツ)国家は 戦士(マスター)範馬勇次郎氏とここに友好関係を結び 氏を尊重し 氏における一切の生活を侵害することなく この確約をいかなる事態が起ころうが遵守し 神の下 この確かなる友好条約を全うすることを誓う」

日本人なのにアメリカを恐縮させるトリックスター的存在


なんとも大業な台詞。
しかし、現実世界では常にアメリカの顔色を伺うような外交が度々指摘される日本に生きる私たちからしたら、あり得ないことと分かっていても、溜飲が下がる思いではないでしょうか。

この他にも、ボッシュ(ブッシュ)に車を運転させ、後部座席から足を投げ出し「国のコントロールも 車のコントロールもおそまつなことだぜ おめェは」と罵倒したり、オズマ(オバマ)がカレッジ時代からの憧れ(マイヒーロー)だと言って勇次郎の前で萎縮しまくっていたりと、アメリカ大統領がへコへコする姿が、もはや様式美化している刃牙シリーズ。
果たして、強硬な外交姿勢で知られるトランプは、地上最強の生物・勇次郎を前にしても、現実世界と同じ態度を取れるのか、そうだとしたら、どんなやられ方をするのか……。今後の展開を楽しみにしながら、チャンピオンの発売日を待ちたいところです。
(こじへい)

※イメージ画像はamazonより熱狂の王 ドナルド・トランプ
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