そんな彼らはSMAP時代も数々のドラマや映画に出演しヒットさせてきたが、SMAPと深い関係のある90年代アニメと聞いてすぐに思い浮かぶ作品はあるだろうか?
少女漫画「姫ちゃんのリボン」とは
少女漫画の「姫ちゃんのリボン」。この作品は水沢めぐみの原作で、マンガ雑誌「りぼん」(集英社)に1990年8月号から1994年1月号まで連載され、全10巻の単行本も刊行された。
男勝りな中学1年生の女の子・姫子が、ある日誰にでも変身できる"魔法のリボン"を手に入れたことから始まる、典型的なドタバタラブストーリーなのだが、個性豊かなキャラクターたちによるハートフルな人間模様がなかなか読み応えのあるマンガだ。
そんな「姫ちゃんのリボン」は、人気を受けて1992年にアニメ化(テレビ東京系)。1992年10月から1993年12月まで、全61話が放送された。実はこのアニメ版のオープニングテーマとエンディングテーマを担当していたのはSMAPだった。
ちなみに監督の辻初樹は、「姫ちゃんのリボン」のほかに当時の人気アニメ「赤ずきんチャチャ」(1994年〜1995年 テレビ東京系)の監督も担当。作画としては「るろうに剣心-明治刺客浪漫潭」(1996年~1998年 フジテレビ系)や「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(1996年〜2004年 フジテレビ系)、「ポケットモンスター」(1997年~2002年 テレビ東京系)など、90年代テレビアニメを語るには外せない作品にも携わっている人物だ。
アニメ主題歌を2回担当したSMAP
アニメ版「姫ちゃんのリボン」のオープニングテーマとなったのはSMAPの「笑顔のゲンキ」、エンディングテーマは「ブラブラさせて」「はじめての夏」「君は君だよ」。
まだ森且行も在籍している頃の6人体制のSMAPで、「笑顔のゲンキ」は5枚目のシングル。カップリングの「ブラブラさせて」はアルバム未収録というレアな一曲だ。
このシングルは、SMAP初めてのアニメ主題歌となった。ちなみにSMAPは、その後に「姫ちゃんのリボン」の枠で放送されたアニメ「赤ずきんチャチャ」でも、「君色思い」で主題歌を担当している。後にも先にもアニメ主題歌を担当したのはこの2作品だ。
アニメにも登場したSMAP
主題歌を歌った関係で、何かと接点の多い「姫ちゃんのリボン」とSMAP。
そのためか、「姫ちゃんのリボン」が1993年にミュージカル化されたときは、ヒロインの姫子の相手役ともいえる「小林大地」役として、草なぎ剛が出演。
姫子の憧れの先輩・「支倉浩一」役にはTOKIOの長瀬智也も出演しているという、今振り返るとかなり豪華な、たった1ヶ月弱のステージだった。
懐かしアニメがWeb配信などで再放送されることも増えてきたが、「姫ちゃんのリボン」の復活を待ち望んでいる人も多いだろう。90年前半に少女だった世代は、少年だったSMAPを最初に支えてきたファン層でもあるのだ。
(空町餡子)