ヘアヌード写真集を発売した本木雅弘
1988年にシブガキ隊の解散と同時にジャニーズ事務所を退社した本木雅弘は、今までの歌手活動から俳優業へシフトしていった。一人でタレント活動を開始してからの最初の話題は、なんといってもヘアヌード写真集『white room』を刊行したことだろう。
これは当時ニュースになった宮沢りえのヌード写真集『サンタフェ』の刊行と同時期でもあり、もちろん撮影は同じ篠山紀信。女優やタレントのヌード写真集が流行っていた時期とはいえ驚きだ。宮沢と本木が後年、CMで長く共演を果たすとは、お互いに知る由もなかっただろう。
またこの時期に本木が世間を賑わした話題といえば、NHK紅白歌合戦でサプライズでおこなった、首からコンドームをかけて尻出しで出場するという過激なパフォーマンス。これはエイズ撲滅へのメッセージをこめた演出だったようだが、様々な物議をかもした。
内田裕也と樹木希林の娘と結婚
俳優業で頭角をあらわしたこの時期の本木雅弘にとっての転機は、周防正行監督の「シコふんじゃった。」で演じたふんどし姿の相撲部員の役だ。
ジャニーズ独立、役者転向、ヌード写真集と芸能界の波をくぐりぬけ、大きなヒットとなる作品が待っていたのかもしれない。このあとも大河ドラマや映画主演など数々の作品で人気俳優としての実力を磨いていくこととなった。
そんな本木雅弘がプライベートでも話題になったのは、1995年に内田裕也と樹木希林の娘である、当時17歳だった内田也哉子と電撃結婚したことだった。これは婿入り婚でもあり当時は年齢差もさることながら、個性的な家族関係などがニュースになった。
結婚した内田也哉子は3人の子供を産んでいるようで、長女の内田伽羅(きゃら)は2010年に女優デビューもしているようだ。
最近では映画「おくりびと」での好演など、日本アカデミー賞ほか実力派の俳優としての確固たる地位を順調に築いたかにみえる本木雅弘だが、昨年はバラエティ番組で、シブガキ隊解散後の時期に東野幸治から仕打ちを受けたとも告白している。
とはいえ、こうして振り返ってみると、多くのジャニーズ退社メンバーの中でも、本木雅弘は公私ともに適応力の高い人生を歩むひとりだったのかもしれない。
(空町餡子)
※イメージ画像はamazonよりAERA アエラ 2009年5月11日 本木雅弘